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カッ飛ばせ!! 1

 降りそそぐ太陽。心持ち湿気をはらんだ風。
 梅雨空け早々の好天に恵まれた今日、オレはびっちり学ランを着込んで、野球場のスタンド席にいる。

 「おまえら、声出してけや!!!」
 「オ~ッス!!!」
 「気合い入れてけや!!!」
 「オ~~~ッス!!!」
 スタンドに響き渡るリュウジの声。応える野郎どもの声──本日ここは我が鬼浜工高野球部の決戦の場なのだ。
 
 先週のことだった。
 「なあ、ひとつ頼むよ、リュウジ。な? 昔のよしみで」
 昼休みにリュウジのところを訪れた彼は、一心に拝み倒す勢いで何かを懇願していた。

 「ん~……、お前の頼みとあったら買ってやりたいところだがなあ」
 「大丈夫だって!! な?」
 「どうした? リュウジ?」
 「おう、ハヤト。あのな、こいつ野球部の主将でな。俺の昔馴染みの……」
 「野球部の森園だ」
 「あ、ども」

 名乗りながら握手を求めてきた男──森園主将は、一見するとスポーツマンとは思えないような容貌の人物。いわゆる美形タイプだった。縁なしの眼鏡をかけている。

 「で、その森園主将が何か?」
 「実は来週の、我が野球部の試合をリュウジに是非応援してほしいと思ってね」
 「野球部の試合──?」
 「いかにも。県予選のベスト16まで勝ち進んだのだよ」
 森園主将は、ふふふ、と不敵な笑みを浮かべていた。横ではリュウジがそっぽを向いて机に頬杖をついている。
 「へえ、ベスト16。そりゃすごいな。おめでとう」
 「どういたしまして」
 つと眼鏡を直す森園主将。しなやかで長い指だ。本当に野球部か?

 「それでリュウジは何迷ってるんだ? 晴れ舞台なんだから応援に行けばいいじゃないか。オレも行くから」
 「──!! って、おい、ハヤト!!!」
 なぜが慌てるリュウジ。そして満足そうに笑う森園主将。

 「よし、そうこなくちゃな。リュウジ、相棒さんもこう言ってるんだし、な?」
 「あ~~~、もう、ハヤトは余計なことを!!! いいよ、わかった。応援でも何でも行ってやるぜ!!! やるからにはビッと気合いの本気だぜ? いいんだな、森園よ?」
 「ふっふっふ、望むところだよ。じゃあよろしくな、リュウジ。そしてご協力感謝するよ、相棒さん」
 言い終えると、風のように音もなく森園主将は教室を出ていった。

 そして視線を落とすと、頬杖のリュウジのむすっとした顔──一体オレの何がヤバかったんだ?
 「ええと、リュウジ──?」
 「ハヤトよ、わかってて言ったか?」
 「な、何を?」
 「『応援行けや』、って。『オレも行く』、って。あのな、森園は俺に応援団長のまねごとを頼みに来たんだぜ? いいとこまで行ったのに、ウチに応援団がないから恰好つかねえんだ、って」
 「ええ、そりゃ知らなかったけど──」
 「ったく、面倒だぜ。俺、日射病とかになるかもしれねえからムリって言ったんだ」
 「日射病って……リュウジが?」
 「笑うんじゃねえよ。俺はデリケートだぜ。ってーか、ハヤト。お前も道連れだからな。まったくしょうがねえなあ」
 とか口では言いながら、案外リュウジは乗り気のようにオレには見えた。

 「はいはい。オレもお供するよ。やるからにはビッと本気で行くんだろ?」
 「ふん。当然」
 結局リュウジは頼まれると断れない性質なんだ。なんていい奴だ。不覚にも感動だ。
 
 午後の予鈴が鳴る寸前、森園主将が再び現れた。
 「ああ、リュウジ。言い忘れたけど対戦校は暗黒水産ってことで」
 「何ぃ? 森園よ、何故それを先に言わねえんだ?」
 「ふふふ、まあ、そういうことで。じゃ」
 ──それを聞いたリュウジの背後で、リュウジのオーラがめらめらと炎を出したような気がした。
 なんだか妙に嵐めいた予感がするのは──気のせいだといいんだけど。

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コメント

危ないんですか?w

鬼浜町・・・きっとハヤトたちがまもってくれるはずw
これってもちろん創作ですよね?!感動しますw これからも応援しますねぇ~♪

応援ありがとうございます!!!

Tohkoさま
いつも読んでいただいて、ほんとうに嬉しいです(^^)
わたしく裏ハヤト(笑)こと筆者の華丸と申します。
ええと、これはもちろん創作で~す♪
ハヤトみたいにリュウジと気合い入った日々を送れたら楽しいだろうなあ、という妄想から生まれています☆
ぜひまたハヤトを見守ってやってくださいませ(^^)

それから、ハヤトは腕っ節には自信ないでしょうけど、きっと守ってくれると思いますよ♪


華丸さま^^

わぁw 管理人さまにお会いできて感激です。
華丸さまどうもですw
鬼浜で創作小説なんてすごいです!!
こちらを見つけたときは・・・w
今後も期待大!でおじゃましますね~

ハヤトのリア予約したいTohkoでしたw

初めまして

訪問者履歴から飛んできました。ピノコと申します。
私の愛してやまないハヤトくんが二次創作の世界に・・・
パチスロのキャラの小説なんて初めて読みましたヨ。
おもしろーい!今後も楽しみにしております。

私もがんばって鬼浜打ってますので、ぜひ私の駄ブログにも
遊びに来てくださいね。

Tohkoさま

オレのリアはリュウジ専用だぜ!!! ──なんて言いません。
ええと、振り落とされないように気をつけてほしいです。けっこう速いから。

ピノコさま

はじめまして!!!
遊びにきていただけて光栄です(^^)
こういうのってどうなんだろうなあ、と思いながらぼちぼちやっております。
よろしければご贔屓にしてくださいませ♪
こちらからもお邪魔させていただきます!

ところでハヤトって人気あるんですねww
わたしはリュウジにぞっこんです!!!

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