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歌と和弦の日々 4-1


 「まったくよう。ハヤト、こんな大事なときにサボっていいのかよ? 夜、ちょっとでも弾いておいたほうがいいんじゃねえのか?」
 とか言いながら、リュウジのマシンのエンジン音がいつもよりテンション高めに聞こえるのは気のせいかな。
 「あはは、まあね。でもたまにはいいじゃん。息抜きってことで」
 「まあな。でもハヤトはいつでもあんまり緊張感ねえからな。それで息抜いても大丈夫なのか? 俺は心配だぜ」
 わはは、と笑い混じりに軽口を叩くリュウジ。機嫌がよさそうでオレもうれしいよ。

 オレが手伝っている──もしかしたら足を引っ張っている──千晶ちゃんと玉城のユニットのライブ本番は、今週末に迫っている。
 ここのところそっちにかかりっきりだったから、単車に乗ること自体が珍しくも数日ぶりだったりするオレ。
 リュウジがせっかくだからとダイゴやノブオにも声をかけていたみたいで、とりあえずはいつもの集合場所へとふたりで単車を走らせた。
 うん。やっぱり単車は気分いいね。見慣れたリュウジの背中へ呟いてみる。
 
 リュウジと連れだって河川敷へ降り立ってダイゴたちと合流した。川から吹く風がもうとんでもなく冷たいことに今さらながら気付いてた。
 「日に日に寒くなってくね」
 「ホントっスね、ハヤトさん」
 応えたノブオは首をすくませている。ほんとに寒いから。
 「ハヤトは特に寒いだろうな。脂肪がなさそうなので」
 「え~、どうだろ。でもダイゴだって脂肪じゃなくて筋肉だろ?」
 「まあそれはそうだが。けれど見ている分にはハヤトのほうが寒そうに感じるだろう」

 「お前ら、そんな寒いか? 俺、べつにどってことねえけどな」
 オレたちのやりとりを聞いてたリュウジが言葉を挟む。
 「え? 兄貴、そうっスか? 一番薄着なのにな」
 「ノブオ、気合いが入ってりゃ寒さなんて全然──ぶえっ……くしっ!」
 「あはははは、って、リュウジくしゃみしてるじゃん!!!」
 「え──ああ、気のせいだ。ハヤト」
 ああ、やっぱり落ち着くな。いつもの仲間はすごくいい。
 軽い笑いを寒気に混ぜ込みながら、我ら鬼浜爆走愚連隊は国道4649号線へと乗り入れていった。

 リュウジを先頭にして走るオレたち4人。
 夜の空いた時間の国道にマフラーからの音を響かせてる。
 最近馴染みの、練習室で聞く歌声と楽器の音とは全然違うけれど、どっちもオレの魂に訴えかける愛おしい、美しい音だ。
 頬に冷たい風。目にいつもの海沿いの風景。耳には好ましい音。
 全身の感覚をフルに使いながら、オレは夜の楽しみに興じているんだ。
 
 途中、お巡りさんと鉢合わせして振り切ったりするのもまた一興。
 しばらくして通り沿いのコンビニに立ち寄って、飲み物と肉まんであったまるのもまた一興。
 いつもより足を伸ばして遠くまで走って、適当なところでまた鬼浜町へと折り返してくるオレたちが──奴らに遭遇するってのもまた一興なんだろうか。

 後ろから追いかけてくる爆音を聞いて、オレは振り返る。
 思ったとおりコウヘイたちのマシンが近づいてきている。
 奴らはオレたちを追い越して、進路をふさぐように単車を停めたんだ。
 「ほう。今日はお揃いのようだ。こんなところで油を売っていてよいのか? 特攻隊長」
 リュウジを一瞥したあと、コウヘイはまっすぐにオレへ視線を寄越して訊いた。
 路肩に停めたオレたちの単車を、国道をゆく車の列が次々に追い越していく。


テーマ : パチスロ - ジャンル : ギャンブル

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コメント

りゅうじったら其のニ

こんばんわ、華丸様。
あらあらあら早速ご機嫌が戻ってますね、総隊長君。
現実も寒くなってきて夏に見かけた珍走君も見なくなりました。
愚連隊君達も特攻服じゃあ寒いですよね。
やっぱりライダース揃えておかなきゃ!
なにやら雲行きが怪しくなってきましたけど、
今回に限っては怪我に注意して欲しいですね~
実はコウちゃんも楽しみにしてたりして…

寒そう~

読んでるだけでブルッとしちゃいました。
冬のバイクはとっても寒いですッ。私は原付だけど。
それにしてもリュウジが寒さを感じないのは
らしくてウケる(笑)

そっかぁ。ハヤトは脂肪が少ないのねぇ・・(また妄想)
痩せてる男ってちょー好みッ♪♪

脂肪が「死亡」って変換されちゃうけど気にしないッ!

>>単savaさま

リュウジ──わかりやすいですな~ww
仲間が大好きなとこが華丸的リュウジのいいとこ。
それが漢気。なんちて。

>愚連隊君達も特攻服じゃあ寒いですよね。
うん……あれ、寒そうですわ。
だって中は「さらし」みたいだしなあ。

>やっぱりライダース揃えておかなきゃ!
って思うでしょ? でも──ご想像ください。
アレ、愚連隊のなかでハヤト以外に似合う奴いない
んじゃないかと!!!
そこが暗黒一家に負けてるww

>>ピノコさま

もう寒いですからね~。
原チャリもふつうの自転車も、けっこう厳しいでしょ?
風邪ひかないでね、ピノコさん。

>それにしてもリュウジが寒さを感じないのは
>らしくてウケる(笑)
体温高そうじゃない? リュウジ。血圧も高いと思うなあ。きっと。
燃える漢だから。だはは。

>痩せてる男ってちょー好みッ♪♪
あ。
ピノコさんが萌える女になっとるww

1人のときにコウヘイとやるなんて・・・
リュウジまけたりしないでね><
いつでも応援してるからねぇぇぇ~

ん~そんな卑怯な暗黒には「翔さま~あたっくw」しちゃるw

>>Tohkoさま

リュウジは冬でもアツい漢ですんで夜露死苦ぅ!!!

とかは置いといて ^^

>「翔さま~あたっくw」しちゃるw
コレが気になる!!!
なに? Tohkoさんが翔さまを召喚するの?
それともTohkoさんの拳が翔さま並にすごいの?
ん~、どっちにしても愛の鉄拳炸裂ww

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