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不器用な特攻隊長 1-2


 「それに──さ。オレ、やっぱみんなと一緒に単車乗ったりしてたほうが性に合ってるかなって」
 とりとめもなくオレはダイゴ相手に話を続ける。
 「音楽のある生活も捨てたもんじゃないけど。それなりに練習すればそれなりに巧くなるのかもしれないけど。でもオレ、負けず嫌いだからね。とりあえず今日明日にタカシに勝てるようになるのはムリじゃない?」
 「それは、まあ仕方のないことかも知れんな。キャリアが違うのだから」
 「だろう? オレは負け試合はこりごりだよ。勝てる分野に力を入れるほうがオレの性には合ってるかも。だからって逃げるつもりはないんだけど」
 厨房で響いているリュウジの威勢いい声と、ノブオのいきいきした返事を聞いていたらオレはこう続けざるを得なかった。
 「オレにはさ。リュウジがいて、ダイゴがいて、ノブオがいて──っていう生活のほうがしっくりくるんだよ。もちろんほかの仲間たちも大事だ。だけど結局はこのメンバーの中に存在してる自分がけっこう好きだからね」
 自然に顔がほころんでる、オレ。それを見てダイゴもほんのり笑顔になった。

 「それに、ほら。オレが違う行動してると、なんかリュウジが心配するっぽいから」
 「ああ、それはあるな。ここのところハヤトよりもリュウジのほうが落ち着かなそうだったな」
 「うん。これ以上世話の焼ける奴ってリュウジに思われるのもしゃくだからね」
 ダイゴと話していたおかげで、オレの意志は決まっていた。
 オレはこれまでもこれからも、鬼浜爆走愚連隊の特攻隊長。二足の草鞋を履けるほど器用な奴ではない、仲間と一緒が好きな単車乗り。ただそれだけの男だってことを我ながら再認識していた。

 「こんちわ~、リュウジ」
 そんなとき店先のドアが開いて、玉城がひょっこり顔を見せた。声を聞いてリュウジが厨房から姿を表す。
 「お招きありがとね」
 「オウ、玉城!!! よく来たな。さ、そっち座っててくれ。そしたらハヤトのお守りは玉城に任せるか。悪い、ダイゴ。ちょっと手伝ってもらっていいか?」
 「押忍。何なりと」
 答えたダイゴが立ち上がった。入れ替わりにオレの正面に玉城が座る。
 
 「ハヤト、昨日はどうもね」
 改まってオレに握手を玉城は求めた。ふっくらした手を握り返してオレは答える。
 「いやいや。こっちこそいい経験になったよ、玉城。一生に一度くらいはああいうとこでスポットライト浴びるのも悪くないよね」
 「わはは。一度って言わずに何度でもいいもんだよ、ハヤト」
 「うん。玉城はそうかもしれないね。でもオレはさ。どっちかっていうと暗い夜の街路灯に照らされるほうが性に合ってると思う」
 「え? どういう意味?」
 「オレの闘いの場は、舞台より夜の国道かな、って思って」
 あとで千晶ちゃんが来たらふたりにちゃんと話そう。
 オレはオレの日常に戻るつもりだってことを。
 
 リュウジの得意料理が盛られた皿がテーブル狭しと並んだころにタイミングよく千晶ちゃんが現れて、これで全員集合だ。席に着いたオレたちは、それぞれコーラやらウーロン茶やらの注がれたコップ──オレはビールのがいいって言ってリュウジにひっぱたかれた──を手にしてる。
 「よし。それじゃ始めようぜ!! ほれ、千晶ちゃん。乾杯の音頭夜露死苦ぅ!!」
 「え? あたし? リュウジがやるのかと思ったけど──それじゃつつしんで。昨日のライブ、おつかれさま。でもって、リュウジたちもサポートありがと。そんなわけで……カンパ~イ!!」
 「オウ!!」
 「乾杯っス~!!!」
 
 目の前に並んだ、中華メインの宴会料理はもちろんリュウジの作だ。今まで何度もご馳走になっているんだけど、今日のはとくにおいしく感じる。
 きっと気分が盛り上がってるせいだと思う。
 オレの出たライブの打ち上げだっていうことも、また気の合う仲間とわいわいやってるっていう状況も。
 雰囲気っていうのは最大のスパイスだね。



テーマ : パチスロ - ジャンル : ギャンブル

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コメント

なんかぁ

ダイゴに語ってるハヤトの姿・・・
バーのカウンターにいるみたい・・・・と想像して
ひとりシビレル。

でも現実はラーメン屋でコーラ片手に
高校生が語ってるのよね。

っていうかそれも現実じゃないから!
もうぅぅ!華丸ワールドに引き込まれるぅぅぅ。

>ピノコさま

>バーのカウンターにいるみたい・・・・
だはははは。
ちょっと老けてた? ハヤトww

そんなとこ見かけたら、ピノコさん即補導しちゃってください。
あ、逆ナンパじゃダメよ~^^

いや、でもどんどん現実っぽくなってきてますなあ。
華丸脳内では。
実機の人気は下火だけどさ。
こんどピノコワールドも垣間見させてくださいな。

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