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贈り物を心より 2-1

 オレが身を挺して手に入れたネギの入った鍋を食べたあと。
 ふと思い立って、亜由姉さんに電話してみた。
 「もしもし。亜由姉さん?」
 「あ~、ハヤト。こんばんわ」
 「あのさ、今日リュウジから電話いった?」
 「うん。あったよ」
 電話の向こうから聞こえてくるのは、亜由姉さんの声とともに紙か何かをがさがさいじる音。
 「ああ、仕事中? 忙しい?」
 「ううん、平気」
 「ならよかったけど。でさ、リュウジは何の用だって? もしかして今日、そっちに行ったんじゃない?」
 「ああ──うん、まあ、いろいろあるってことよ」
 いろいろ、ってなんだろ? 歯切れのよくない亜由姉さんの返事だ。

 「まあいいじゃん、ハヤト。リュウジもいろいろあるのよ。あれでも案外デリケートでロマンチストでカワイイとこある……いてっ!!」
 「え? なに、どうかした?」
 「あ、なんでもない。こっちのこと。まったくもう……」
 どうも何かあるみたいだ。しかも亜由姉さんは口止めされてるっぽい。
 「とにかく、放っておいてやればいいよ、ハヤト。心配するようなことはないから」
 「そっか。オレはいいんだけどさ、リュウジに変わったことがあるとノブオが気に病むから」
 「あはははは。なるほどね。リュウジも幸せ者ってことね」
 なんでもないから、を主張する亜由姉さんをこれ以上問い質してもしかたないな、と思ってオレは電話を切ることにした。
 またね──と言いかけたとき、電話口から遠いところで誰かがくしゃみをするのが聞こえた。
 来客中だったんだ。悪いことしたかな──なんてちょこっと反省した。

 翌日。
 何事もなかったようにリュウジと一緒に登校して、ごく普通に授業を受ける。
 いつも通りの日常の中で気付いたことがひとつあった。
 授業中の鎮まった教室に、隣の席から響く音。
 「ぶえ……っくしっ!!!」
 大きなくしゃみがオレの耳をつんざいた。
 「あれ? リュウジ、風邪?」
 「ん? いや、そんな感じでもねえんだけどな。鼻炎とかかもな。昨日からときどき出るんだよな」
 「ふうん。大事にしたほうがいいね」
 「オウ!!! そうだな、ハヤト」
 鼻をこすりながら答えて、リュウジは視線を机に戻した。今日も何か描いてるみたいだ。
 それに、さっきのくしゃみ。
 あれ、昨夜亜由姉さんと電話しててで聞こえたのと似たような感じじゃなかったかな?

 その日の夜は、リュウジからの招集でみんなで走りに行った。
 自分で集合をかけたわりに、リュウジが来たのはすこし遅れた頃だった。
 「オウ、待たせたな。みんな」
 「珍しいな、リュウジが遅れるとは」
 「悪い、ダイゴ。ちょっと出掛けたもんで──ぶえっ……くしっ」
 「あ、兄貴!!! 風邪っすか?」
 「いや、そんなんじゃねえよ、ノブオ。気にすんな」
 そんなリュウジを見て、オレはまたひとつ気付いたことがあった。
 リュウジの頬に、青い色がついてる。絵の具か何かだろう。
 きっと今まで亜由姉さんのとこにいたんだな、リュウジ。オレに何も言わないって、どういうことなんだろ。



テーマ : パチスロ - ジャンル : ギャンブル

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コメント

こっそりw

リュウジは何をしてるんだ??
そろそろ恋愛???とか
勝手に想像してみたwww
ただ・・・亜由姉だとちょっとイメージがちがうかな?!

この前歌と和弦~を後半一気よみしましたw
タカシってばめっちゃいいやつぢゃないですかぁw
殴られたコウヘイとリュウジの顔を想像したら凹はいりましたぁぁぁw

>Tohkoさま

リュウジね~。
何してんでしょうね~。だはは。
いろいろ想像してくださいな。

全作、一気読みおつかれさまでっす!!
タカシにも案外愛がわきましたよ、わたくしww
いいバンドマンに成長してほしいですなあ (´∀`)
コウヘイのためにも。

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