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贈り物を心より 2-2

 オレたちの知らないところでリュウジは何かに打ち込んでいるらしい。
 オレは最初から知っていたけど、ダイゴもそれに感づいたようだ。
 明くる日の放課後のことだ。授業が終わると即座に退散したリュウジの後ろ姿を教室の窓から眺めていたら、現れたダイゴがこう言った。
 「ハヤト。リュウジはもう帰ったのか?」
 「うん。最近早いんだよね。帰るの」
 「そうか。忙しいのだろうか」
 「ん~、多分ね。よくわかんないけど」
 多少は心当たりもあるんだけど、正確なことは解らないからこうとしか答えられない。
 「ハヤトも知らないとなると、よほど他人に知られたくないことなのかもしれんな」
 「ええっ? そう? 別にオレ、そんなにリュウジのこと細かく知ってるわけじゃないけどなあ」
 
 「で? リュウジの様子がおかしいって?」
 窓際で話しているオレとダイゴに気が付いたらしい千晶ちゃんがこう声をかけてくる。
 「ああ──おかしいっていうかね。何かに打ち込んでるみたいだけど、オレたちには隠したがってるってのが真実かな」
 「ふ~ん」
 にまり、と千晶ちゃんが笑む。
 そんなところにノブオも現れて。
 「兄貴ぃ~!!! って、あれ? 今日も兄貴は先に帰っちゃったんスか?」
 「押忍。遅かったようだな、ノブオ」
 「な~んだ。今日はこないだ借りた漫画の続きを借りに兄貴のとこへ行こうかと思ってたのにな~」
 「それは残念だったね、ノブオくん」
 「ホントっスよ~、千晶センパイ。ここんとこ兄貴、付き合い悪いっス」
 「あはは。そんなことないだろ? 昨日だってみんなで走りに行ったじゃん」
 「それはそうっスけどね。ハヤトさん。でも、ここ数日の兄貴ってちょっと違うってか」
 「ノブオもそう思うか」
 ダイゴとノブオは、うんうん、とふたりして腕組みして頷きあっていた。

 「あのさ。もしかして」
 含み笑いといった顔で、千晶ちゃんが切り出した。オレたち3人の顔をゆっくりと見回して続ける。
 「リュウジって、恋でもしてるんじゃないの? デートか何かで忙しかったりして」
 「えええっっっ!!! 兄貴がっスか?」
 「おお──それは思い至らなかった」
 千晶ちゃんの言葉に、ふたりは大袈裟に驚いて同時に声をあげた。
 そして、オレも。
 「まさか──リュウジが亜由姉さんと?」
 「あれ? ハヤト、心当たりあるの?」
 「心当たり、っていうか……」
 オレは口ごもる。
 そう。たしかにリュウジが目に見えて忙しそうになったのは、オレが亜由姉さんの電話番号を教えてから。
 誰に確認したわけじゃないけど、リュウジは亜由姉さんの部屋に行っているんだと思う。
 そう言われてみると、否定する材料がオレには見つからないわけで……。

 「亜由姉さんとは、ハヤトのいとこの?」
 「うん──ダイゴ。こないだ用があるっていうから電話番号教えて。そのあたりからリュウジの様子がちょっと、ね」
 「えええっっっ!!! あの美人のお姉さんっスか……。確か結構年上っスよね?」
 「ああ。オレよりひとまわり上」
 「うふふ。ノブオくん。愛の前には年の差とか国籍とか性別とか、一切関係ないんだよ。覚えておいたほうがいいね」
 「……それにしたって、オレ、結構びっくりっス、千晶センパイ」
 「ええと──ノブオ。一番驚いてるのオレだから。悪いけど」
 リュウジとオレの身内が──しかも亜由姉さんが恋だなんて。
 嗚呼、なんかどういう反応していいんだかわかんないよ、オレ……。


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