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贈り物を心より 3-1

 
 「じゃあ明日ってことで約束な!!!」
 「は~い!! 楽しみですねえ」
 「押忍。よほどきれいなのだろうな。巨大ツリーは」
 前から予定していた話がまとまって、みんなその気になっている。
 月初めに点灯式があったという美山瀬のクリスマスツリーを明日、いよいよみんなで見に行こうという話がまとまったんだ。
 クリスマス本番は道路が混むだろうから、観るなら早めのほうがいいと地元在住のオレたちの仲間が教えてくれたので、シーズン直前の平日を狙ってみることにした。
 「そしたら俺、タケルに連絡しとくわ」
 「うん。オレもテツに電話してみようかな」
 
 冷静に考えてみれば──まさかリュウジと亜由姉さんが恋しているなんていうのは到底ありえないだろうと思い至った。
 リュウジはともかく、亜由姉さんには彼氏いるだろうし。多分。
 とはいえオレが的確に否定できる要素もないから、ダイゴやノブオはどう考えてるんだかわからないけど。

 とにかくその後数日間はリュウジの様子は相変わらずだった。
 そして今日。昼休みになんとなくオレたちの教室に4人集まったとこでリュウジが言いだしたのが明日の美山瀬行き計画だったんだ。
 放課後は例の如くでリュウジは速攻退散。
 今日は赤ジャージの特訓の日だっていうダイゴにさよならを言って、ひとり帰途についている。
 うん。帰ったらすぐにテツに電話してみよう──そう考えるとちょこっと楽しみだ。
 テツは湖のある美山瀬が地元の、オレたちと似たようなチームの特攻隊長をしてる男。リュウジが連絡すると言ったタケルっていうのは美山瀬烈風隊の隊長だ。
 そのテツとは以前に縁があって仲良くなって、それでときどき連絡をとりあう関係だ。
 立場とか根本の気性みたいのが似てるから、知り合ってそんなに経っていないわりには気安い仲。
 
 家について、店先でいつものようにお客に預かった単車をいじっている親父にただいまを言うと、オレはすぐに部屋に戻って電話を手にする。
 「はいは~い」
 「オッス、テツ。オレだけど」
 「うん、ハヤト。明日こっち来るって?」
 「え──あれ、もう情報行ってるんだ。早いな」
 「まーね。さっきリュウジから電話あったんだって、タケルから連絡網が回ってきたとこだ」
 「連絡網って……タケルもマメだなあ」
 「そうそう。ぶっきらぼうに見えるけどさ、あれでけっこう几帳面だよ、うちの隊長」
 「へえ。ああ、でもウチの総隊長も案外そうかも。義理堅いし」
 「だろ? やっぱさ、リーダーってある程度そうじゃなきゃつとまんないのかもなー」
 「あはは、言える。オレみたいなとぼけた奴じゃ絶対ムリだもんな」
 「おれもそう。うっかり屋だから」
 話すたびに親近感の湧いてくる男なんだ、テツっていうのは。

 「んで、そっちは最近どんなふう?」
 「ウチ? ええと、オレこないだまでバンドやってたりしてね。ちょっと忙しかった」
 「うわ、バンド? すげーな、ハヤト!!!」
 「とんでもない。ちょっと友達のところの手伝いでね」
 「リュウジは? 元気?」
 「うん。元気なことは元気だね。でもちょっと──」
 「どーかした?」
 断じて言う。オレは元来、そんなにおしゃべりなほうなんかじゃないんだ。
 けれど、一歩外にいる気心の知れた仲間・テツからの問いかけに──リュウジの近況を話して聞かせていた。
 なんだかひとりで気を揉んでいるのが辛かったのかもしれない。
 テツは相づちを入れながら真剣に聞いてくれてた。



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