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昼下がりの河川敷 1

 放浪癖っていうのとは違うんだろうけど、オレは散歩が好きだ。
 陽射しに誘われて、空を行く雲に誘われて、ついつい外に出たくなる。

 本当は単車でカッ飛んで行けたらもっと爽快なんだろうけど、大概はリュウジに合わせて徒歩通学なので、こっそり体ひとつで校舎の裏門をすり抜けた。
 取り立てて行くあてがあるわけでもなし、ただ単に、授業中に校門の外にいる優越感をときどき味わいたくなる、って、それだけ。

 別に学校が嫌いなわけじゃない。ああ見えて「学校大好き」の、遅刻・早退はあっても絶対に欠席しない主義のリュウジには敵わないけどね。
 ああ、そうか。そんなリュウジにつられているんだ、オレは。だって中学の頃は確かに学校、嫌いだったよな──思わず片頬で苦笑いのオレ。

 昼下がりの鬼浜町を抜けて、なんとなくいつもの河川敷に下りてみた。
 夜の河川敷とは打って変わって、健康的な明るさの、開放的な場所だ。子連れ主婦が会話していたり、ジョギングおやじが出没したり。

 夜な夜なオレ達が徒党を組んで集会している場所だけに、ここは無法地帯の荒れ放題だと思われがちだが、実はまったくそんなことはない。
 何故かというと、リュウジが厳しくオレ達を律するから。
 「オイ、そこ、空き缶捨てるんじゃねえ!!!」
 「いや、兄貴、それオレらじゃねぇっす。もともと……」
 「あン? それがどうした、ノブオ。何だっていいから拾っとくんだ。俺達の集会の後は、来る前よりも美しく、だろ、え? 何か文句あるか?」
 「あ、す、すみません、兄貴ィ~~~」
 なんてこともしばしばだ。

 ああ、オレ、また片頬で笑う顔を作っていたみたいだ。
 リュウジのことを思い出すと、なんでかそんな顔になるオレを最近発見した。
 一体なんだかなあ、オレ。

 土手に寝っ転がって空を見た。紫外線、強そうだな。今日は。

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