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矜持対決新春編 1-2


 部屋へ戻ると、リュウジはテレビにかじりついていた。
 「どうした?」
 「いいから、ちょっと見てみろや」
 言われて従うと──画面には、男女ふたりが映っている。
 あ、あれ? 知った顔じゃん。
 「え、赤ジャージ? とマキ姉さんじゃないか!!」
 「オウ……」
 さっきからやってる中継番組は、お笑いタレントが初詣客にインタビューしてるやつ。
 ただ今そのターゲットにされているのがどうやら赤ジャージとマキ姉さんってことだ。

 リュウジとオレは、ものも言わずに画面を食い入るように見てる。
 『ええと、おふたりはご夫婦ですか?』
 『い、いや、滅相もない!!』
 タレントふたりにマイクを向けられて、あからさまにたじろいでいる赤ジャージ──なんでか羽織袴を着てる。
 『じゃあ恋人同士ってことですね? いよっ!!』
 『そ、それも少し違う──』
 『ま~た、照れてんですね、彼氏ぃ~』
 『はい、では彼女に訊いちゃいましょ。そんなおふたりの今年の目標はズバリ──?』
 カメラが晴れ着姿のマキ姉さんに寄った。
 マキ姉さんの横でひたすらおろおろしている赤ジャージ。
 それを後目に、マキ姉さんはほんのり笑って──決然とこう言ったんだ。
 『結婚です』
 
 「えええっっっ!!!」

 ────同じように驚愕の声を上げてた。
 オレも、リュウジも。それからテレビ画面の向こうにいる赤ジャージも……。

 度肝を抜かれたオレたちは、そのまましばらく黙っていた。
 出掛ける支度の途中だったオレだけど、なんとなく座ったまま。
 リュウジも急かすわけではなかったし……。
 
 「なあ、ハヤト」
 しばらく経ってから、リュウジが口を開く。
 「ん? なに?」
 「今のな、驚いたよな?」
 「うん。かなりね。マキ姉さんって大胆だね」
 「ああ。俺もそこまで度胸があるとは知らなかったぜ」
 「さすが武道の心得があるってことなのかな」
 「さあな……。でもそれだったら赤ジャージだって、なあ」
 「あ、そうか。そうだね」
 「それよりか、心配じゃねえか? 今の、もしかして佐藤先生見てたりしたらどうなると思う?」
 リュウジにしては珍しく思案顔を作ってる。
 「どう──なるんだろう」
 「わかんねえけどよ」
 
 なんだか出掛ける気を削がれたオレたちは、そのまま部屋でなんとなく過ごした。
 初詣って気分じゃすでになくなっていたから。
 リュウジも珍しく言葉が少ない。
 
 なんとなくテレビのチャンネルを変えてみたけど、どこも似たようなお笑い番組をやってる。
 こんなふうに気もそぞろなときでさえなければ笑えるのかもしれないけどな。


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