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我が名にかけて 2-2


 公園のそばのゲーセン。ここはリュウジのテリトリーだ。
 ダイゴと連れだって中に入ると、リュウジはすでに熱戦を繰り広げていた。
 「オッス、リュウジ」
 「あああ、ハヤト、今ちょっと大事なとこだから話しかけ……うおおおおおっ!!!」
 オレを振り返ることさえせずに、リュウジはひたすら画面を凝視している。
 
 画面は宇宙空間で、自分は戦闘機らしきに乗って闘っている――ってことらしい。
 ひとつのピリオドを終えたらしいリュウジに、オレといっしょに戦況を眺めていたダイゴが声をかけた。
 「ほう。巧いものだな」
 「当たり前だぜ!!! 俺はゲームのために生きてるからな、ダイゴ」
 そしてまた画面は次に切り替わる。
 「こりゃ当分終わらないね、ダイゴ」
 「そのようだ」
 「オレたちも何かやる?」
 「そうだな。そうしよう」
 
 リュウジは好きに遊ばせておいて、オレはダイゴと一緒にダーツなんかで遊んでみる。
 ……やっぱりオレはあんまり巧くない。3本に1本は的に当たらないといった始末。
 対するダイゴはなかなかの成績。高得点エリアをねらい打ちって感じだ。
 「ダイゴ、なんか手慣れてるよね」
 「まさか。俺は初めてだが」
 「ええっ、そう? オレ、何度かやったことあるんだけどなあ……」
 って言ったらダイゴが笑った。
 「――まあ、そんなときもあるだろう。また、向き不向きというか、そういうことも……」
 「ダイゴ……あんまフォローになってないよ」
 「それは失礼した」
 オレはダイゴと目を見合わせて、力なく笑ってみた。

 「ここにいたのか!!!」
 しばらくしてからリュウジが現れた。
 「うん。ダイゴ、巧いんだよね。ダーツ」
 「そんなことはない。ただのまぐれだろうが」
 「って、リュウジは手に何を持ってるんだ?」
 「ん? これか?」
 とリュウジが見せてくれたのはかわいらしいぬいぐるみだった。
 「ほれ、あれで獲ったんだぜ。ハヤトにやるよ」
 「え、あ、ありがとう……」
 オレの手にリュウジが無理に押しつけてきたのは、ピンク色をしたイルカだった。クレーンゲームの景品らしい。
 
 「ほう。何をやっても巧いのだな、リュウジ」
 「まあな!!! ダイゴもやってみようぜ。これにもコツみてえのがあってよ。ほら、こいつなんか特に丸っこいだろ? こういうのを獲るときはな……」
 レクチャーするリュウジ。ふむふむと興味深そうに聞くダイゴ。
 今度はふたりしてクレーンゲームに移動することにしたらしい。
 オレは抱いた大きめのぬいぐるみを手すさびに撫でながら、ふたりの後についていく。
 ってか、オレ、こういうの似合うのか? いい年してぬいぐるみなのか?
 ……けど、よく見たらカワイイ顔してるな。まあいいか。

 クレーンゲームに熱中するふたりを横目に、オレはイルカに話しかける。
 「そういえばノブオ、遅いよね」
 イルカは何も答えない。当たり前か。かわりにリュウジがこう言った。
 「そういやそうだな。どうかしたかな?」
 とか心配そうに言いながらもボタン操作に余念がないリュウジは、見事にこんどは白い、羊のぬいぐるみを獲得してた。……鬼だな。


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