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鬼工七不思議 2-1


 「じゃあまず、1番目のやつからっスね」
 「押忍。邂逅……というやつか。出会いに関してということだな」
 図書館でなにげなく手に取った哲学書に書き付けられていた、『鬼工七不思議』なるものにオレたち4人は興味津々といったところ。
 その1つめがこの記述だった。
 『1)邂逅:入学の日に初対面同士が校門前でぶつかることがあると両者のえにしは生涯続くことになる』

 「まあ、たしかに入学早々に出会い頭にぶつかる、なんてのは運命的って言えるかもしれないっスね~」
 「そうだな、ノブオ」
 ダイゴとノブオはそんなふうに言い合っている。
 対するリュウジとオレは、目を見交わしていて。
 「ええと……リュウジ?」
 「オウ。そうだな。そんなこと、あったよな、確か」
 「へ? 何があったんっスか? 兄貴」
 「いやな、ノブオ。俺とハヤトって、まさにそれなんだよな」
 「ああ。そうだった。オレが入学式に遅刻しそうで走ってて、んで空かなんか眺めてたリュウジに思いっきりぶつかって……」
 「あの日は天気よかったしな」
 神妙に、とでもいうか。リュウジもオレもそのときのことを思い出して呟いた。
 
 「ほう。ではふたりは、この記述どおりだとしたら――?」
 「うわ、ズルいっスよ、ハヤトさん!!! オレも兄貴とぶつかりたかったっス~~~!!!」
 「って、オイ、ノブオ。落ち着けや」
 「だ、だって、兄貴ぃ」
 拗ねた顔でノブオはオレを上目遣いに見てる。
 ……やれやれ。いつも思うけど、ノブオはほんとにリュウジ一直線だな。

 「まあな。話の出所も、真偽もわかんねえけど。けど、そういや俺はそのときからハヤトと友達だもんな」
 「そうだね。うん。確かにそうだ」
 そんな出会いからほんのまもなくのことだった。オレがリュウジの誘いで、結成直後の鬼浜爆走愚連隊に入ったのは。
 それからの日々はリュウジと、それからダイゴと過ごすことが多かった。
 1年経って、ノブオが志願して入隊して、構成員もずいぶん増えて。
 それでも相変わらず総隊長リュウジのそば近くにいるオレってのは、そうか――入学式のあの日に寝坊したときから定められていたのか。

 「では、この第1の不思議は検証済みということでよいのか?」
 「わはは!!! そりゃわかんねえけどな、ダイゴ!!!」
 「え、兄貴……?」
 「だってそうだろ? 今はそれなりに当たってるように見えるけどな。でも先のことなんてわかんねえだろ。ほんの数時間したら大喧嘩するかもしれねえもんな、俺とハヤトが」
 「なるほど。諸行無常ということか」
 「……難しいことはわかんねえけどな、俺には」
 「っていうか――オレ、勝ち目のない喧嘩なんかしないと思うんだけど」
 まあ、どっちみちそればっかりは神のみぞ知る、ってことだろうか。
 なんとなく最初から縁を感じていたのかもしれないよな。結びつけて考えれば、だけど。
 
 「ほかにも例があればわかりやすいかもしれないっスけどね」
 なんてノブオの指摘はけっこう鋭い。
 「こればっかりはな。全校生徒ひとりひとり当たるわけにも行かねえだろうしな――ってことで、ひとつ目の不思議はそのうちわかるだろってことでいいな?」
 「押忍。楽しみに長い目で見ていよう」
 「不思議の真相はハヤトさんにかかってるってことっスね」
 「え? なんでオレだけなんだ? ノブオ」
 「だってそうでしょ? 兄貴に間違いがあるとは思えないし」
 …………返す言葉が見つからないよ、ノブオ。


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