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鬼工七不思議 7-2


 道場から出て、千晶ちゃんは急いで校門を出た。千尋ちゃんと練習の約束があるんだそうだ。
 オレも誘われたんだけど、また今度と答えておいた。
 だって――今日はきっと、これから、あれだもんな。
 「よっしゃ!!! んじゃ早速行ってみようぜ、北校舎!!!」
 だよな。リュウジがそう言い出さないわけないもんな。

 「しかし、あれだな。改めてその気で来てみると、北校舎ってのは薄暗いよな」
 「そうっスね、兄貴。なんかかび臭いし、それに赤ジャージ先生が不吉なこと言ってましたよね」
 「あれはほんの脅かしだろう」
 「あ、ってことは妙な気配はしない? ダイゴ」
 「いまのところはな」
 なら安心だ、って顔でリュウジはほっと息をつく。

 北校舎には階段が2箇所あるってことに、オレたちはこのときになって気がついた。
 南校舎から続く渡り廊下の突き当たり付近にある階段を普段は使うし、それで事が足りるから、渡り廊下から離れたところにある東側の階段の存在自体を知らなかったんだ。
 いや、知らないってこともなかった。なんとなく『ある』のは感じていたけれど、自分たちの意識の中に『存在』しなかった、というか。
 最初はいつも使う階段のほうを見に行ったんだけど、南京錠のかかった扉なんかなかった。それでもう一方のほうだろうとダイゴが言い出したから、ここまで移動してきた。

 「確かに掛かってるね、南京錠」
 「だな、ハヤト」
 扉の前でオレたちは顔を見合わせた。前に3重の鎖を這わせた重そうな鉄扉。ドアノブがついてはいるけれど、それを回すことがあるとは思えなかった。かなり錆び付いている。
 「工具、一応持ってきたけど使ってみる?」
 「オウ、気が利くな、ハヤト」
 太い鎖に掛かった南京錠。鎖さえ切れれば突破はできそうだけど……。
 リュウジに手渡した簡単な工具セットでは、当たり前のように歯が立たなかった。
 「こりゃ無理だな。実習室からワイヤーカッターかなんか持ってくるか?」
 「それでもどうかな……。ってか、やっぱ音が出るだろうからね。ダイゴ、素手でちぎれたりなんかしないよな?」
 「ハヤト。それはさすがに自信がないな」
 「それもそうか」
 
 さて、どうしたものか。
 「兄貴。ここはひとつオレに任せてくださいよ」
 「なんだ、ノブオ? お前の腕力でやってみるってのか?」
 「へっへっへ。そんなんじゃないっスけどね。オレ、昔っからちょっと練習してたりするんですよ。コレで鍵を開けるのをね」
 忍び笑いのノブオのポケットから出てきたのは、女の人が使うヘアピンだった。
 「オレ、将来は裏稼業を目指してますからね」
 「まさか泥棒?」
 「違うっスよ、ハヤトさん!!! オレはスナイパーになるんっス」
 「ああ、前も言ってたね」
 「って、お前らしゃべるのは後にしとけや!!! 俺、いつ図書館司書の先生に見つかるかって心配でしょうがねえぜ」
 「りょ、了解っス、兄貴!!! ハヤトさんもダイゴさんんも見ててくださいね、オレの仕事の鮮やかさと素早さを」
 自信満々な素振りでノブオはヘアピンを鍵穴に挿した。
 
 正直言って、オレはぜんぜん期待なんかしていなかった。多分リュウジもダイゴも。
 だからかなり驚いたんだ。
 「あ、開いたっス」
 「何? 本当か? ノブオ、でかした!!!」
 「ってゆーか。コレ、最初っから開いてたんっスよね……ほら。拍子抜けっス」
 ノブオの手には重そうな南京錠が乗っていた。オレたちは顔を見合わせて、とりあえずノブオを褒めてみた。


テーマ : パチスロ - ジャンル : ギャンブル

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コメント

あはは

すげーノブオ。かっこいい♪なんかね、似合ってるよ(笑)
でもゴルゴにはなれるかな・・・・(笑)

っつーか、鍵は開いてたのね。

扉の向こうには何があるのかしら・・・
ドキドキ。。。

>ピノコさま

ども~(*^ー^)ノ

ノブオはアレです。
けっこう危険な男です。たぶん。だはは。

子供のころ、水鉄砲での戦争には負けたことがないって
言ってたし(軽くウソww)

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