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てのひらに熱情を 8-2



 しばらくあとに、遠ざかっていく単車の、いくつかの排気音。
 入れ替わるように、近づいてくる排気音。
 さらにそのあとにも、複数の排気音――うちひとつはすぐに引き返したらしい。
 眠っているような、起きているような。
 ふわふわとした心持ちの中で、時間が刻まれるのだけが理解できるような。

 実際にはどれくらいの時間が経っていたのかわからない。
 ぺちぺち、と頬を叩かれたから、まだ閉じていたい気分だったまぶたを仕方なく開いた。
 「ハヤトさん。飲んでくださいっス」
 「あ――ノブオ、か」
 目を開けば、ほとんど真っ暗な河川敷の見慣れた光景。
 ようやく半身を起こしたオレの顔の真っ正面にはさっきまでハンゾウに追われていたノブオがいて、口許に何かを近づけてくれている。
 ああ、これ、水か。一口すすると、なんだか甘く感じられた。
 「悪いね、ノブオ」
 「とんでもないっス」
 えへへ、と鼻の下を擦りながらノブオが言った。
 
 ペットボトルの水をいくらか飲み下すと、呆けたアタマがちゃんとしてくる。
 オレを囲んでいるのは仲間たち――リュウジとダイゴ、それにノブオ。さらにオレの同士たる、美山瀬のテツと、その連れのタケル。
 気がつけば暗黒一家の姿はなかった。
 「どうだ、ハヤト? 動けそうか?」
 「ああ――ダイゴ。大丈夫。大したことな……痛っ」
 「ああっ!! ハヤトさん!! 平気じゃなさそうっス」
 「いや、そんな大袈裟なもんじゃないって」
 ほんとはいろんなとこ痛いんだけど、さすがにノブオの手前、作り笑顔のオレ。
 あ~あ。たぶん引きつってるんだろうな、顔が。
 
 「テツ。巻き込んでごめん」
 「いや、ぜんぜん。おれは何も」
 オレと一緒にいたせいで首をつっこみかけてしまったテツ。
 「それとタケルも。変なことに付き合わせちゃったみたいで」
 タケルは黙って首を横に振っている。
 「そういえば、タケル。どうしてここに……?」
 「あ、ハヤト。それはあとで。な?」
 オレが全部言い終わる前にテツに遮られた。
 何かあるんだな、って遅まきながら思ってみたり。

 そして――オレはようやくリュウジを見る。
 オレの正面に腕組みをして、仁王立ちの我が総隊長の姿を。
 「リュウジ……」
 「オウ」
 「オレ――済まなかった」
 「何がだ? ハヤト」
 「うん。なんか、勝手に騒ぎを起こしちゃったから」
 おそらくオレが朦朧としている間に、リュウジはコウヘイと喧嘩したんだろう。見るからに闘いのあとっていう感じの汚れ方をした顔がそれを物語る。
 
 オレは心底申し訳ない気分で、リュウジに向かって頭を下げた。
 それに対するリュウジの言葉がこれだった。
 「ハヤト。俺こそ悪かったぜ」
 「え――リュウジ?」
 何を思ったのか、オレがしたのよりも深い角度でリュウジが頭を下げている。
 「俺の右腕であるハヤトが言うことを嘲うような真似をして、真実申し訳ない」
 やだな、リュウジがこんな具合なのって。なんか調子狂うんだけどな。




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【鬼浜魂疾走編 登場人物紹介】

☆ハヤト:このおはなしの語り手
鬼浜爆走愚連隊・特攻隊長
単車勝負が得意 実家はバイク店
一般評=クールなモテキャラ リュウジ評=とぼけた奴 趣味は昼寝

☆リュウジ
鬼浜爆走愚連隊・初代総隊長
喧嘩も単車も最強 実家はラーメン店「昇龍軒」
人情派で人望篤い 女子にめっぽう弱い 実は寂しがり屋の一面も

☆ダイゴ
鬼浜爆走愚連隊・親衛隊長
喧嘩勝負が得意 実家は鬼浜寺
寡黙で頼りになる存在 柔道の使い手 精神世界にも精通

☆ノブオ
鬼浜爆走愚連隊・若手
喧嘩も単車も修行中
総隊長リュウジを誰よりも慕う 打たれ強さは比類なし

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★コウヘイ:暗黒一家・初代総帥
★ハンゾウ:暗黒一家・特攻隊長
★ゴンタ :暗黒一家・親衛隊長
★タカシ :暗黒一家・若手

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◇テツ
美山瀬烈風隊・特攻隊長
海辺の鬼浜町から40kmの距離を地元とする隊の一員
隊での立場が似ているため、ハヤトとは気の合う仲間

◇タケル
美山瀬烈風隊・隊長

 テツとタケルの登場するおはなし
 → 湖畔に吹く烈風 ←
 → 烈風、南へ ←
 → 贈り物を心より ←

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コメント

どもども、こんばんは☆
おっ?
リュウジも、もしかしてもしかすると…?
まあとにかく、無事解決して良かった良かった☆(^_^)

>鬼ムチコさま

ども~(*^ー^)ノ

リュウジ、もしかしてもしかしました~?

まあ、リュウジって。
基本的には「読みやすい」タイプですからねw
次に何しそうか、って。


……実は、スロ実機でもね。
リュウジがビッと気合い入れる回数少ないとハマるんですよ・°・(ノД`)・°・
あと、ぜんぜんカッ飛ばないときもf(^ー^;
↑オカルトですが自信あるw


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