目次

過去の記事をまとめて表示できるようにしてみました。 【 】がついている項目をクリックすると、それぞれのタイトルの記事を一括でお読みいただけます。 【 】内の数字が若い順に古い記事となっております。 【 】内の冒頭数字が同じものはそれぞれ対になるおはなしです。

これまでのおはなし

全タイトルを表示

御来訪感謝

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

麗しき白薔薇の素顔 5-2



 ノブオに言われて、オレたちは急ぎ足で昇龍軒に向かった。
 どのみちここへ来る予定で歩いていたんだけど、予定外の展開をはさんでの到着だった。
 ノブオが先頭に立って開けたドアの向こう、夜の営業がはじまる前のラーメン店は、厨房では仕込み作業をしている音がする。
 
 リュウジが奥の6人掛けのテーブルについて、腕組みしているのが見える。
 その向かいには、こちらからは後ろ姿の白鳥先生が「座らされている」といったふう。
 「オウ、みんな来たな」
 「は~い、兄貴」
 リュウジに目顔で示されて、オレたちもそれぞれ席についてみる。オレがリュウジの横、オレの隣にノブオ。向かいの白鳥先生の隣にはダイゴが座る。

 「んじゃさっそく訊くけどな、白鳥先生」
 リュウジが真っ正面から白鳥先生を見つめた。
 「あそこで何をしてたんだ? どう見ても怪しかったぜ?」
 「……別に、何も」
 「別にってことねえだろうが!!!」
 リュウジが語気荒く言うのにも、白鳥先生は動じる様子もなく。見方を変えれば、開き直ってでもいるかのようだった。

 ワンテンポの間をおいて、観念したように白鳥先生はこう答えた。
 「――たとえて言えば、花に見とれていた、とでも」
 「花に……だと?」
 「ああ、そうさ。それが何か悪いことでもあるというのか? リュウジ君」
 「いや、別に悪くはねえけどよ」
 なるほど、そう言われたら反論できないな。
 「花、ね。確かに白鳥先生に花は似合うけど」
 「そうっスね、ハヤトさん」
 「けどよ、それだったら余計におかしいんじゃねえか? 見たいんだったら中入ればいいじゃねえかよ。お客を追い出すような店じゃねえぞ? あそこは」
 「ですよね~、兄貴」
 なんて、オレたちが言うのには白鳥先生は無反応だった。
 
 リアクションは次に訪れる。
 「先生、『花』とは比喩的な意味合いか?」
 「ど――どういう意味なのだ、それは。ダイゴ君」
 一旦落ち着いたように見えた白鳥先生の語調が、またちょっと変わった。
 「うん? なに的だって? 難しい言葉使ってるな、ダイゴ。よくわかんねえけど――って、ああ、そうか!!! 俺、わかったぜ。白鳥先生、あおい姉ちゃんを見てたんだろ?」
 冗談めかしてリュウジが言った。ダイゴの言葉の意味はまさにそれだったんだろうけど、リュウジにはわかっていなかったようで……うん。思いつきみたいに言ってた。
 
 リュウジが大きな声で言った直後。がたん――と音を立てて椅子からはじかれたように白鳥先生は立ち上がった。
 口をぱくぱくと開けたり閉じたりしている美青年は、可能ならば逃げだそうと試みたようだ――けれども隣にいるのは巨躯のダイゴ。当然のことならば退路をふさぐ格好で。

 「――悪いのか? 恋する女性の姿を数年ぶりに見たいと思うことは、そんなに悪いことなのか……?」
 あきらめの極致、とでもいった口調が形のいい唇からこぼれおちた。
 そして、おそらく癖である前髪を掻き上げる仕草。
 ほんの短い付き合いの中だけど、白鳥先生のこんな表情を見ることがあるなんて思いも寄らなかった。
 おそらく、昨日出会った白鳥先生のファンのお姉さんたちにだって想像できないんじゃないのかな。




にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村 スロットブログへ

===============================

【鬼浜魂疾走編 登場人物紹介】

☆ハヤト:このおはなしの語り手
鬼浜爆走愚連隊・特攻隊長
単車勝負が得意 実家はバイク店「魔速商会」
一般評=クールなモテキャラ リュウジ評=とぼけた奴 趣味は昼寝

☆リュウジ
鬼浜爆走愚連隊・初代総隊長
喧嘩も単車も最強 実家はラーメン店「昇龍軒」
人情派で人望篤い 女子にめっぽう弱い 実は寂しがり屋の一面も

☆ダイゴ
鬼浜爆走愚連隊・親衛隊長
喧嘩勝負が得意 実家は鬼浜寺
寡黙で頼りになる存在 柔道の使い手 精神世界にも精通

☆ノブオ
鬼浜爆走愚連隊・若手
喧嘩も単車も修行中
総隊長リュウジを誰よりも慕う 打たれ強さは比類なし

===============================

★コウヘイ:暗黒一家・初代総帥
★ハンゾウ:暗黒一家・特攻隊長
★ゴンタ :暗黒一家・親衛隊長
★タカシ :暗黒一家・若手

===============================

<< 麗しき白薔薇の素顔 6-1 | ホーム | 麗しき白薔薇の素顔 5-1 >>


コメント

どもども!こんにちは☆

リュウジの、自分では気づいていない鋭い発言にドッキリ…!
ヒヤリとさせられますねぇ~(^^;)

白鳥先生、やっぱり花屋のお姉さんにホの字でしたか!
しかも、数年ぶりとは…!
ナルシストな方でも、やはり恥ずかしいのは恥ずかしいんですね。
好きな人と、再会するのは。

>鬼ムチコさま

ども~(*^ー^)ノ

リュウジは本能の人ですからねw
そういう人に見透かされるのって、ほんとドキっとしそうですよね~。
正直、ウチのハヤトがちょっととぼけた奴でよかったです(〃∇〃)

白鳥先生は、うん。
アレでもけっこうピュアなんです。たぶん。
いや、自信ないけどf(^ー^;

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。