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麗しき白薔薇の素顔 6-2



 「俺、勘違いしてたみたいだぜ。白鳥先生ってよ、かっこつけてて、学校まで押しかけてくる姉ちゃんたちがいるような人気者で――俺なんかとは正反対の理解できない人だって思ってたんだけどな。けど、かっこいいばっかりじゃねえのが人間だもんな?」
 「おお、リュウジ君。君には解ってもらえるのだな?」
 「オウ。白鳥先生も俺らくらいの歳のときは、俺らと変わんねえ若造だったってことだよな」
 きっと何かしらリュウジにも、似たような心当たりがあるんだろう。
 オレたちの知らないところで、リュウジも誰かをひっそり見ているんだな。

 「そんなところだ、リュウジ君。しかも一層格好悪いことに、それは今現在でも続行中だ。だからさっき君たちに怪しまれたのだし」
 「こういうことだと解った今となってみれば、あれは悪いことしたぜ、白鳥先生」
 「いや。確かに挙動不審だったことは否めない事実ではあるし、ね」
 自嘲気味に言う白鳥先生も、その白鳥先生に理解のまなざしを送るリュウジも、オレたちが想像できなかった雰囲気だった。
 ふたりが固い握手を交わすのを隣で見ていた。
 意外にも見えたけれど、本人たちが大真面目ならそれでいいのか。
 
 リュウジと白鳥先生の間に連帯感が生まれたあとのこと。
 オレたちは昇龍軒での当初の予定であるラーメン試食を果たすことになった。
 リュウジが出してくれたのは、炒めたもやしの乗った味噌ラーメンが2種類だった。通常の半分サイズのどんぶりが、人数分の倍の数でテーブルに並んでいる。
 「へえ、もやし、炒めてあるんだ。ふつうは茹でたのが乗ってるよね?」
 「オウ、ハヤト!!! お前にしては鋭いな。驚いたぜ」
 「あ、ほんとっスね。いい香りっス、兄貴」
 「だろう? でな、ダイゴ。こっちがバラ肉で炒めたやつで、こっちが肉そぼろなんだけどな。どっちがうまいか比べてみて欲しいと思ってよ」
 「押忍。ではさっそく戴こう」
 
 そんなこんなで試食タイムのオレたち。
 ダイゴは目を閉じて真剣に味わいを比べている感じ。ノブオは当然のようにどっちもうまいっス、とか言ってるし、オレは――まあ、うん。ノブオと大差ないや。
 そして、試食者はもうひとり。さっきの話は一段落したんだけど、白鳥先生も試食メンバーに入っていたんだ。
 「で、どうだ? 白鳥先生」
 「ああ、なんだか懐かしいね、リュウジ君。鬼浜町での青春時代を思い出す味だ」
 「わはは!!! そりゃウチの味の基本は歴史が長いからな!!!」
 リュウジはオレたち試食者の――とくにダイゴの反応を見ていた。ときどきダイゴが意見するのに耳を傾けたり、冷水器から水を持ってきてくれたりしながら。

 箸を止めてふと見ると、リュウジの視線が白鳥先生で止まっているのに気づいた。
 「なあ、白鳥先生」
 「何か? リュウジ君」
 「あおい姉ちゃん、今、恋人とかいねえかもしれねえぞ?」
 「――――それが何か?」 
 つとめて平静を装って、白鳥先生はどんぶりに目を落としたままでリュウジに応えた。
 「俺な、やっぱりそこまで、長いこと想い続けてるんなら、ちゃんとあおい姉ちゃんに伝えてもいいんじゃねえかと思うんだよな。白鳥先生の気持ちってやつを」
 「いや、けれど、私は――もとよりそのような意図は持ち合わせていないので」
 「……振られるのがかっこ悪いからか? かっこつけたまま、いつか忘れられるのを待つってのか? それって、潔く振られたときより本当に格好いいのか?」
 白鳥先生もオレたちも、リュウジの勢いに圧倒されている。リュウジは言い継いだ。
 「そんなのって、白鳥先生のキャラじゃねえだろうが!!! もっといつもみたいにかっこつけてたらいいじゃねえか!!! 俺たち応援するぜ、なあ、みんな?」

 白鳥先生は知らないと思う。リュウジがこんなに瞳を輝かせて、こういうふうに言ったあとに何があるのか。
 リュウジ、本気だな。がんばれ、白鳥先生。オレはどんぶりの底に向かってつぶやいた。




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【鬼浜魂疾走編 登場人物紹介】

☆ハヤト:このおはなしの語り手
鬼浜爆走愚連隊・特攻隊長
単車勝負が得意 実家はバイク店「魔速商会」
一般評=クールなモテキャラ リュウジ評=とぼけた奴 趣味は昼寝

☆リュウジ
鬼浜爆走愚連隊・初代総隊長
喧嘩も単車も最強 実家はラーメン店「昇龍軒」
人情派で人望篤い 女子にめっぽう弱い 実は寂しがり屋の一面も

☆ダイゴ
鬼浜爆走愚連隊・親衛隊長
喧嘩勝負が得意 実家は鬼浜寺
寡黙で頼りになる存在 柔道の使い手 精神世界にも精通

☆ノブオ
鬼浜爆走愚連隊・若手
喧嘩も単車も修行中
総隊長リュウジを誰よりも慕う 打たれ強さは比類なし

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★コウヘイ:暗黒一家・初代総帥
★ハンゾウ:暗黒一家・特攻隊長
★ゴンタ :暗黒一家・親衛隊長
★タカシ :暗黒一家・若手

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コメント

どもども!こんにちは☆

リュウジの作ったラーメン、美味しそうですねぇ^^
……何か、お腹空いてきた(笑)

いつも以上に、熱いですねリュウジ。
でも、私もその意見に賛成ですわ^^
例え振られたとしても、これもひとつの勲章って思えばいいのに、白鳥先生…。
とりあえず、当たって砕けろぉぉ!(え

>鬼ムチコさま

ども~(*^ー^)ノ

リュウジんとこのラーメン、どんな味なんでしょうね~。
妥協しない味がするんだろか^^

>例え振られたとしても、これもひとつの勲章って思えばいいのに、白鳥先生…。
おお☆ いいこと言いますね!!!
そっか。勲章――ステキな言葉:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
たしかにリュウジはそういう勲章たくさんもってるかも……
あ、いやf(^ー^;

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