目次

過去の記事をまとめて表示できるようにしてみました。 【 】がついている項目をクリックすると、それぞれのタイトルの記事を一括でお読みいただけます。 【 】内の数字が若い順に古い記事となっております。 【 】内の冒頭数字が同じものはそれぞれ対になるおはなしです。

これまでのおはなし

全タイトルを表示

御来訪感謝

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

趣味的放課後の過ごし方 2-1



 ダイゴの単車にふたり乗りで、鬼浜寺を出てオレの家に向かった。
 さすがにダイゴのリアは安定感があるな。背中が広いからまったく前が見えないけれど。
 
 家につくと、玄関からじゃなくて店側から入って親父に『ただいま』を言うのがいつの頃からかのオレの日課。
 いつもどおりに店から顔を出すと、ほらやっぱりだ。親父、定位置でうとうとしてるし。
 「ただいま、親父。起きてる?」
 「ん……? おや、お帰りか。放蕩息子」
 「ほら、ちゃんと目、開けなって。そんなに仕事は暇? ウチの家計は大丈夫?」
 「なんとまあ、冷たい言葉を使うんだ、我が息子よ。なあ、ちょっとは説教してやってはくれないか? 親衛隊長どの」
 「押忍。ハヤト、父上は敬うべきだ」
 「え~と。仕事中に昼寝って、褒められたことじゃないような……」
 なんて反論してみるんだけど、親父はダイゴのひとことに満面の笑みを見せていて。

 「そんなことより親父、仕事の時間だ。ダイゴがお客だから。しっかり働こう」
 「ほう? 親衛隊長、どういったご用かね?」
 親父は仕事と聞いてようやく目が覚めたといったふう。この人、仕事そのものは好きなんだよね。
 「タイヤ交換をしていただきたく思う所存」
 「そうかそうか。どれ――」
 言って親父はダイゴの単車の様子を調べて、それから店の中に運んで。さっそく作業にとりかかるべく準備を始めた。
 オレも手伝うべく、ひとまず着替えることにした。さすがに制服のままじゃ汚れるし。

 一旦部屋に戻って、オレもダイゴと同じくつなぎ服に着替えてから店に戻ったけれど、結果としてはオレが手を出す余地はなかった。
 できるだけ自分でやってみたい、と本人が言ったようで、ダイゴが親父と並んで作業をしていた。
 どうやら出番なしと判断したオレは、コーヒーを入れてやったりしながらふたりの様子を見守って。
 ……ふと気がついたら、ダイゴに肩をゆすられていた。
 「ハヤト。起きてくれると助かるのだが」
 「え――? あ、ああ、うん。起きてるってば」
 「いや。しっかり寝ていたぞ」
 「あはは。そうかな? って、もう作業は終わった?」
 「押忍。おかげさまで」
  
 タイヤ交換を終えたダイゴの単車は店の外に誇らしげに鎮座していた。
 「ダイゴ、これからどうする? せっかくだから走りに行こうか」
 少なくともオレだったらそうするだろうと思って、ダイゴに声をかけた。
 けれどもダイゴは店の中の一点に目をとめたままでいた。
 手でも洗いに行ったらしくて席を外しているけれど、普段の親父の定位置たるレジの後ろの棚を見つめている。
 「ん? ダイゴ。何か気になる?」
 「ああ――ハヤト。少し見せてもらってもよいか?」
 「もちろん。どれもがらくただけどね」
 オレがそう応えると、ダイゴはどうも、と頷いて棚の前を陣取った。
 棚の下段には単車雑誌のバックナンバー。上のほうは書類が入った天袋。
 ダイゴが吸い寄せられるように視線を注いでいるのは、そのど真ん中のスペースに並んだ古いおもちゃの群れだった。
 オレが子供の頃に遊んだおもちゃが半分。親父の趣味がもう半分。雑然と並べてあるだけの単車の模型やミニカーなんかがそこを占めるほとんどだ。
 
 「前からこのように陳列されていたか?」
 「いや、わりと最近。こないだ親父が押入を整理したら出てきたらしくてね。懐かしいから並べることにしたんだって言ってた」
 「なるほど。道理で」
 頷いてダイゴはそれらの古びたおもちゃたちを愛でるように手にとってみたり、屈んでじっと見入ったりしてる。
 「ダイゴ、こういうの好きなんだ?」
 「ああ。この手の古いものは好きで興味があるのだ」
 「へえ、意外。知らなかったな」
 そう応えたら、ダイゴはちょっと照れたように笑ってた。




にほんブログ村 スロットブログへ


===============================

【鬼浜魂疾走編 登場人物紹介】

☆ハヤト:このおはなしの語り手
鬼浜爆走愚連隊・特攻隊長
単車勝負が得意 実家はバイク店「魔速商会」
一般評=クールなモテキャラ リュウジ評=とぼけた奴 趣味は昼寝

☆リュウジ
鬼浜爆走愚連隊・初代総隊長
喧嘩も単車も最強 実家はラーメン店「昇龍軒」
人情派で人望篤い 女子にめっぽう弱い 実は寂しがり屋の一面も

☆ダイゴ
鬼浜爆走愚連隊・親衛隊長
喧嘩勝負が得意 実家は鬼浜寺
寡黙で頼りになる存在 柔道の使い手 精神世界にも精通

☆ノブオ
鬼浜爆走愚連隊・若手
喧嘩も単車も修行中
総隊長リュウジを誰よりも慕う 打たれ強さは比類なし

===============================

★コウヘイ:暗黒一家・初代総帥
★ハンゾウ:暗黒一家・特攻隊長
★ゴンタ :暗黒一家・親衛隊長
★タカシ :暗黒一家・若手

===============================

<< 趣味的放課後の過ごし方 2-2 | ホーム | 趣味的放課後の過ごし方 1-2 >>


コメント

(=^∀^)ノ コンチャ♪

ダイゴ、巨体に似合わず小さい物がお好きなようで…ww
割と多い気がするんですよね、体の大きい人ほど小さい物好きって。
↑想像と妄想が混じってます^^;

>前コメへのレス
TOPの絵って、花火だったんですか?!
絵がなかったんで、シンプルなテンプレートとは思っていたんですが^^;
今度のテンプレートは、問題なくちゃんと表示されてますよ☆

>鬼ムチコさま

ども~(*^ー^)ノ

あ~、やっぱり前のテンプレ、正しく表示されてなかったんですね。
ご指摘+リサーチ、ほんとにありがとうございましたo(_ _*)o

>割と多い気がするんですよね、体の大きい人ほど小さい物好きって。
うんうん^^
ダイゴはおそらく、そういうタイプだと思うんですよね~!!!
子猫とか、子犬とか。
可愛がってるのを想像すると似つかわしいですもん(〃∇〃)

きっと――ちいさい娘が好きなんでしょうな(´∀`)
↑妄想しすぎw

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。