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勇者的夏休みへの入り方 1-2



 店内をひとりで一周していたらしいノブオが散歩を終えて帰ってきた。
 「ダイゴさん、ここで母ちゃんの誕生日プレゼント選べますかね?」
 「ここで、か? さあて、どうだろうな。俺だったらどれをもらっても嬉しいかも知れんが」
 「うん。オレも親父へのプレゼントだったら見つかると思うけど。お袋の趣味にあうものはありそうもないな」
 「う~ん、やっぱりそうっスよね」
 ノブオが笑い混じりにダイゴとオレにそう返す。
 そしたらリュウジがノブオの肩をたたいてこう行った。
 「わはははは!!! いいんじゃねえの? ノブオがバイトして給料もらってそれで買ったって知ったら、何もらってもノブオの母ちゃんは大喜びだろ」
 
 リュウジがそんなふうに加勢するもんだから、ノブオときたら目をきらきらさせてリュウジを見てる。
 「兄貴――ホントにそう思います?」
 「そりゃな、そう思うぜ」
 「じゃあオレ、母ちゃんにラジコンか何かプレゼントしよっと」
 「って、ノブオ。さすがにそれは……どうなんだ?」
 「それは自分が欲しいだけではないのか?」
 胸を張ってノブオが言うもんだから、ダイゴもオレもちょこっと慌てた。
 「わはは、ハヤトもダイゴも本気にするなってば。ノブオ、お前冗談うまくなったな?」
 「あ、兄貴。わかりますぅ? えへへ」
 いつしか昇龍軒の師弟には妙な理解が生まれていた。
 ダイゴもオレも、なんかよくわからないけど、まあいいか。
 
 結局ノブオはスポーツカーのラジコンをレジに持って行った。
 「ノブオ、本気?」
 「うはははは、やだな、ハヤトさん。あくまで自分用っスよ」
 「どうだかね、ダイゴ」
 「押忍。包装までしてもらっているしな」
 鋭く意見するダイゴは、昔リュウジに作ってあげたというロボットアニメの戦闘機のプラモデルを買うことにしたらしい。
 リュウジも負けじと同じ物を買っていた。
 「リュウジ。それ作ったら教えて。見に行くから」
 「オウ!!! 完璧に作るからな、任せとけ、ハヤト」
 「楽しみだ。ダイゴ作のやつと見比べるのが」
 「うん? どういう意味だ?」
 ちょこっとリュウジが眉をつり上げてる。

 かくいうオレは、ウチの店の飾り棚にあるのと同じ車種のミニカーを3つ買ってみた。
 どれも現行型の実車がモデルだから、店の飾りと比べたらだいぶ様子が違うんだけど、それはそれで並べて飾ったら楽しいかも、なんて思って。
 まあ、持って帰ったら親父のものになっちゃうかもしれないけど。

 最初のおもちゃ屋を出て、さらに走って、いつもの国道と交差する別の国道に入る。
 しばらく行ったところのハンバーガー屋でひと休み。
 ハンバーガーを片手に、よっぽど待ちきれないのかリュウジはおもちゃ屋の包みを開けてプラモデルを取り出している。
 「ほら、リュウジ。そんな手で触ると汚れるよ?」
 「そうだろう? ハヤト。俺も昔からそれを言っているのだがな」
 「ちぇ。いいじゃねえかよ、別に。なあ、ノブオ?」
 「えっと――兄貴。せめて指を舐めてからにしたほうがいいかもしれないっス……」
 上目遣いにノブオが言ったら、リュウジはおとなしくノブオの言うとおりにしてた。
 
 そのあと4人はいったん二手に分かれることになる。
 リュウジとノブオは古本屋に用があるんだそうだ。
 ダイゴは古本屋の道路を挟んだ真向かいにある、これまた古いおもちゃを専門に扱っているお店に行くことにしていた模様。
 オレはどっちでもよかったんだけど、せっかくだからダイゴについて行くことにした。
 「そしたら、ハヤト、ダイゴ。またあとで集合な」
 言い残してリュウジとノブオは意気揚々と古本屋に吸い込まれていった。


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