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ジグソーパズルの1ピース 1-2



「なるほど。それでリュウジの付き添いなんだ、ハヤトは。ご苦労さん」
「いや、オレはもう帰るけどね。リュウジに騙されただけだしさ」
「何だと? ハヤト、せっかく来たんじゃねえか。付き合えって」
「あはは、リュウジはハヤトがいないとつまらないんだよ、きっと。ほんと仲いいね」
「何? それはちょっとおかしいだろ、玉城!!! だってどうせ寝てる位だったら学校来たほうがハヤトのためになるんじゃねえかと思ったんだぜ、俺は」
 力なく顔を見合わせる玉城とオレ。うん、リュウジがおかしいって。
「で、玉城は練習の途中なんだ?」
 玉城は野球部員だ。練習用ユニフォームを着てる。
「そう。今朝も7時から練習だったんだよね。補習終わったら戻るけど。まあ、暑いし、ひとやすみがてら補習も悪くないかなー、と。あ、これ森園には内緒ね。とくにリュウジ」
 うしし、と笑う玉城である。ちなみに森園ってのはリュウジの旧友の野球部主将。
「俺は玉城を裏切ったりしねえって!!! 何つったって補習仲間だし。なあ、ハヤト?」
「え――いや、オレは……いや、何でもない。うん、そうだね、玉城。安心していいよ」
 とりあえず今日のところは、そういうことにしとこう。朝ぼけっとしてたオレが悪い。

「よし、席につけお前達。出席をとる」
 そのとき教室の前の扉ががらりと開いて、赤ジャージが入ってきた。
「オウ、赤ジャージ。夏休みだってのにご苦労だな」
「リュウジ。お前の頑張りが足りないから俺の仕事が増えるということを理解しろ」
 なんて言いながら、出席簿の角でリュウジのリーゼントを攻撃する赤ジャージ。
「あ~あ。リュウジ、わかってるだろうに。そんなこと言ったらそうなるよ」
「おや? ハヤト、お前も補習だったのか?」
 赤ジャージがオレの顔を見て訊くのに、答えたのはリュウジだった。
「わはははは!!! 赤ジャージ、こいつおかしいんだぜ!!! 今朝俺が迎えに行ったら何の疑いもなく学ラン着て出てたんだぜ!!! 惰性って怖いよな」
「っていうかリュウジこそ惰性だったんじゃないの? オレのとこに来る必要ないって忘れてただけじゃない?」
「何だと? そんなこと――ねえよな、玉城?」
「ええ、僕に訊く? 知らないってば。ちょ、睨まないで欲しいんだけど」
 ……そうか。きっとそうだったんだ。図星だったに違いない。

 午前中2時間の補習を終えて、野球部の練習に戻ると言った玉城になんとなくついて来たリュウジとオレ。
「補習終了、ただいま帰還」
「おかえり玉城。おや、リュウジと相棒さんも一緒か」
「オウ。遊びに来たぜ、森園」
「今は小休止なのだが、それが明けたら変則の紅白戦をすることにしている。どうかな、リュウジ。参加してみないか?」
「紅白戦か。おもしろそうだが、俺もハヤトも野球部相手じゃ初心者だぜ?」
「うん。オレ、中学の体育の授業でしか経験したことのない本気の初心者だ」
「大丈夫だ。今日の紅白戦は、いつもと違う守備位置でやってみよう、ということになっていてね。ほんのお遊びの延長くらいに思ってもらえばいい。それに、君たちが参加してくれたところで頭数は16だし、そこまで本気のものにはならない」
「なるほど。それなら何とかなるか? いや、でもジャージかなんか、着替えたいよな。そしたら俺、一度家帰ってジャージ取ってくるわ。森園、時間あるか?」
「ああ。集合したら配置を決めるくじ引きをするし。ああ、リュウジはどこか希望のポジションは? どこかあれば優先しよう」
「当然ピッチャー希望だぜ!!! 俺、小学生んとき投手だったしな」
 なんて言いながら、リュウジはすでに校門に向けてダッシュを開始していた。
 リュウジの後ろ姿を見送って、玉城がおもしろそうに言う。
「乗り気だね、お宅んとこの隊長」
「だね。っていうかオレ、全然自信ないんだけど」
「まあまあ。楽しければいいんじゃない?」
 じゃあOKか――と玉城に返そうとしたときだった。
 校門のほうから怒号が聞こえてくる。リュウジの声……?
「オイ、何の用だ? 勝手に入ってくるんじゃねえ、ここをどこだと思ってやがる!!!」


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コメント

どもw(・∀・)ノ

て言うか、リュウジもハヤトもお互い様ですね^^
本当、習慣って恐ろしい…!(´∀`)
頭で分かっていても、体がつい動いちゃうんですよね~^^;

キタ…!
奴らがキタ…!!(゚∀゚)
リュウジが怒号をあげる人達と言えば…奴らしかいませんねっ!(゚ω゚)(゚ω゚)(゚ω゚)

>鬼ムチコさま

どもども(*^ー^)ノ

>本当、習慣って恐ろしい…!(´∀`)
ほんとですねw
書いてて最初、リュウジは確信犯だとばっかり思ってたんですけどね。
違ったみたいですf(^ー^;

>奴らがキタ…!!(゚∀゚)
ひとまずあちら様にもご登場いただかないと。だはは。
っていうかリュウジって単純ですな。そして……若いw

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