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夏祭夜話 1

 御神輿、お囃子、夜店の屋台。
 今日は鬼浜神社の縁日の夏祭りの夜だ。

 こういう賑やかな喧噪が、ことのほかリュウジは好きなのだ。
 そんなリュウジの招集を受けて、オレたちは鬼川からほど近い神社に来ている。
 ところ狭しと屋台の並ぶ参道を、4人で並んで歩いた。
 
 「兄貴~、次はあんず飴いっときましょう!!」
 「おう、ノブオ!!! じゃんけん勝ったら3本くれるとこあるから、そっちでな」
 「は~~~い!!」
 人の波でごった返す境内のほうに向かって、リュウジはノブオを連れて突き進んでいった。
 
 「あらら、どこ行くんだ? これははぐれそうだな。つーか、リュウジもノブオもこういうの好きだな」
 「まったくだ。ああ、あそこにいる。大丈夫だ、俺は見失わないので」
 と、人々よりもアタマひとつ分背丈の高いダイゴが言った。
 「お~、そうだよな。ダイゴは頼もしい!!」
 「押忍。どうも」
 大きく頷くダイゴに笑いかけて、オレたちはリュウジの後を追った。

 「ところでダイゴ、神社とかって来ても平気なのか?」
 人混みを掻き分けながら、オレはふとした疑問をダイゴに投げかけている。ダイゴはお寺の息子なのだ。
 「ああ。まあ大丈夫だろう。そんなものだ」
 「ふうん……」
 「でも、さすがに御神輿は遠慮しておくがな」
 「そうだよな。でもさ、リュウジが言ってた。無理なのはわかってるけどほんとはダイゴに担がせたいって」
 
 実はリュウジは立派な御神輿の担ぎ手なのだ。夕方前までは町中を気合い入れて練り歩いていたのだった。
 「ま、オレなんか誘ってももらえないけどね」
 「ははは。ハヤトにはきついかもしれないな」
 「そうかな? オレ、案外体力あると思うんだけどな」
 ダイゴは笑ってオレを見下ろしていた。

 さて、ダイゴが示した屋台の前に辿り着くと、リュウジは今まさに決戦のときを迎えていた。
 「おーし。じゃあいくぜ!!!」
 「はいよ。じゃ~けん──」
 「やったあ!!! おっちゃん、俺の勝ちだぜ!!! 3本もらっていいんだよな?」
 「はいはい、どうぞ。お兄ちゃん」
 じゃんけん勝負に勝利したリュウジは、うれしそうな表情で3本の飴を勝ち取ったのだ。
 
 「うわ~、兄貴さすがっス!! オレ、負けちゃったっス……」
 「わはははは、ノブオの仇は俺が討ったってことで、まあいいじゃねえか。な? おう、ハヤトにダイゴ。どうだ? 食うか? ほら、ノブオと合わせてちょうど人数分だぜ」
 「うん、ありがとう、リュウジ」
 「ごっつあんです」
 手渡されたあんず飴は、甘ったるくて酸っぱくて──チープな味わいがお祭り気分を盛り上げる逸品だった。
 
 「お、ノブオ。次はアレ食おうぜ!!」
 「うわ、イカっすか!!! いいっすね~」
 「って、おい、待てってば」
 お祭り男ふたりは、あんず飴を食べ終わるや否や次のお目当てへと走り出す。
 「無駄だ、ハヤトよ。ああなったら止められんよ、あのふたりは」
 「だな」
 やれやれ、なんて言いながら、オレとダイゴはまたリュウジたちを追って歩いた。

 「ああ、あそこだ」
 参道の果ての境内に入る手前の屋台にいるリュウジとノブオを見つけて、オレはダイゴを振り返った。
 と──

 「あ、ハヤトだあ!!! ハヤト、ハヤト~」
 ダイゴの真後ろからちいさな体が飛び出してきて、オレの足にすがりついてきた。
 「あれ? ケイタじゃないか」
 見下ろせば、見知った顔。子供らしく日灼けした体に、ふっくらした頬。くりっとした目の特徴的な子だ。

 「ハヤト、知り合いか?」
 「ああ。ウチの近所の子。な、ケイタ……?」
 つと見ると、ケイタは大粒の涙を頬に伝わらせていた。
 「うわ、どうしたよ? おい、ケイタ?」
 名前を呼んでもただ泣くばかりのケイタに、オレは思わずおろおろしてしまう。
 
 すると、ダイゴがおもむろにしゃがんでケイタの頭を撫ではじめた。
 「よしよし。どうしたんだ? うん?」
 「うえぇぇぇん」
 「どこか痛むのか?」
 ケイタは首を横に振る。
 「よし、それだったら大丈夫だな。とにかく話は落ち着いてからだ」
 
 限りなく優しい口調でケイタをなだめるダイゴには、後光がさして見えるような気がした。
 
 

テーマ : パチスロ - ジャンル : ギャンブル

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コメント

初めまして

面白いですな~d(>_< )GOOD!ベリーね!
スロ日記とかのブログはたくさんあるけど、鬼浜のメンバーを登場人物にした小説とは・・・
恐れ入りました。鬼浜は俺の大好きな機種でもあるし、また遊びに来ますんで夜・露・死・苦!!

はじめまして (*^ー^)ノ

>>夢恋人さま
ようこそおいでくださいました!!!
そして、コメントどうもありがとうございます!!!
感激でございます o(_ _*)o

ただもう鬼浜好きが高じてこんなの書いております。
同胞(鬼浜好き)の方が気に入ってくださるのがなにより嬉しいです♪
今後ともどうぞ夜露死苦ぅ!!

ここでもw

リュウジここでもかってますなぁ・・・じゃんけーんw
さすがです。きっと携帯電話くらいはでてましたよね。。。GCで(笑)

そういえば先日雑誌をよんでいたら・・・
ハヤトたちがよくカッ㌧でいるあの道は「R4649」だそうです。
さすが鬼浜町。。。
国道よんせんろっぴゃくよんじゅうきゅう号線が走ってるとはお見それいたしました(笑)



ROUTE 4649

>>Tohkoさま
国道4649線って、いったい日本には何本の国道が通じているんでしょうねww
ってか、鬼浜町は日本ではないのか?
……不安になってしまいました。

しかしリュウジは、しょーもない勝負に強そうな気がしますよね。
きっと毎日「ジュースじゃんけん」とかに勝ってるのでは(^^:)

そこはきっと・・・

きっと鬼浜町は大通りが一本しかなく、若者たちが勝手に国道4649と名付けたのでしょうぅ。(想像w)

そそwリュウジはきっと「ランドセルじゃんけん」とかにも強いんですよw天然ヒキツヨってうらやましぃ~♪
分けて欲しい限りですw

ご明察!!

なるほど。4649号線は仮称なんですか。
そうなのかも~!!!

関係ないんですけど、華丸は会社で伝票のPC入力みたいな仕事をしているのですが、つい昨日、念願の4649番の伝票をGETしました!!!
ほかの何を入力するわけでもなく、わたしの調整用だけの為に4649番をKEEP(笑)

ランドセルじゃんけんは──ハヤト弱そう(^^;)

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