目次

過去の記事をまとめて表示できるようにしてみました。 【 】がついている項目をクリックすると、それぞれのタイトルの記事を一括でお読みいただけます。 【 】内の数字が若い順に古い記事となっております。 【 】内の冒頭数字が同じものはそれぞれ対になるおはなしです。

これまでのおはなし

全タイトルを表示

御来訪感謝

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

商店街で君と握手!! 1-1



 夏ならではの陽射しが肌を灼く。もともと色素が濃いほうじゃないオレの肌も、この時期だけはちょっとは健康的な感じになる。
 とくに夏休み前半は、体育の補習やら野球部の練習を邪魔するやら、けっこうお天道様に親しんだほう。だから現在は、オレの肌にしては近年まれに見る小麦色だ。まあ、肩なんかは灼けすぎて皮が剥けたりしてさんざんだけど。
 本来は夜型、遊ぶんだったら日が暮れてから、のオレたちなんだけど、どうしたわけだか今日に限って真っ昼間にリュウジのところに行ってみようと思い立った。
 取り立てて用事があるわけじゃないので外出中だったらそれでいいか、と思ったからとくに前もって電話もしないで、本当にふらりと、単車にも乗らずに。

「よっ、リュウジ」
 ちょうど昇龍軒の昼の営業が終わる頃合いだった。
 オレが店の前についたときは、今まさにリュウジがのれんを片付けるところ。
「オウ、ハヤトか」
「うん。今日も暑いね」
「そうだな。どうした? 買い物でもしてるのか?」
「いや、別に。ただなんとなく、遊びに来ただけ」
「遊び? どこにだ?」
「え――って、ここに。ほら、こないだ読みかけた漫画があるからさ。その続きでも読ませてもらおうかと思って」
「そ、そうか? いや、だけどな……」
 あれ? なんか妙だな。リュウジにしては歯切れの悪い応えが返ってくる。
「ん? どうかした? 都合悪いんだったらまたにするけど?」
「オウ……けど、いや、都合悪いってか」
 ほらな、やっぱり妙だ。リュウジらしくない。
 きっと個人的に何かあるんだろうな、と察したから、オレはそれ以上聞きほじることもしないつもりでこう言った。
「そしたら、今日はべつにいいや。また来るから……」
 そのときに読ませて、と続けるつもりだったオレの言葉は見事に遮られたんだ。

「ごめんごめん。遅れたね、リュウジ。あれ、結局ハヤトも引きずり込んだんだ?」
 昇龍軒の前で問答していたオレたちの背後から声がした。
 振り返ると、亜由姉さんがそこにいた。ゆるいパーマの茶髪をふたつにわけて結わえて、Tシャツにデニムのラフな服装。背中にはリュック、手には書類を入れるようなプラスティックの円筒を持っている。
「あれ、亜由姉さん――?」
「うわあ、亜由姉!!! 違う、そうじゃねえんだ!!!」
 そのリュウジの様子を見て、オレは悟った。
 夏休みに入ったころに行ったおもちゃ屋で、偶然亜由姉さんに会ったことがあった。そのときに妙に言葉に濁していた『何か』の続きなんだな、これは。
「リュウジ、悪かった。オレ、内緒を詮索するつもりなんてないから。そしたら、今日は帰るよ」

 ふたりに手を振って、もと来た道を引き返そうとしたときだった。
「あ、ちょい待ち、ハヤト。っていうかね、リュウジ。どうせだったら、ハヤトを話に加えない? とぼけた従弟で恐縮だけど、意外と役に立つと思うんだよね」
「……悪かったね、とぼけた従弟で」
 何のことだかわからないけど、とりあえずこれに関してはひと言つけとこうかな。
「オウ。俺も付き合い長いし、とぼけてるのは充分わかってるんだけどな、亜由姉」
「……悪かったね、とぼけた特攻隊長で」
「わはははは!!! そんな顔すんなや、ハヤト!!! おっしゃ、わかった。亜由姉がそんなに言うんだったらハヤトも道連れにしとくか」
 何かを思い決めたようにリュウジは言って、そして亜由姉さんとオレとを《準備中》のプレートの下がった店の中に招き入れてくれた。

 いつも汗をかきながらラーメンをいただく店だからそんな印象なかったけれど、こうして炎天下から入ってくると冷房がしっかり効いている昇龍軒。厨房で夜の仕込みをしている音を聞きながら、亜由姉さんとオレは並んでテーブルについたんだ。
 リュウジは一度自室に戻った。オレはよくわからないまま亜由姉さんとふたりきり。
「で? 一体、何の密談をしようとしてたの?」
「あはははは、密談って。まあ、それは首謀者自らお話になるでしょ」
 亜由姉さんはそんなふうに言ってる。あくまでリュウジ次第ってことなんだな。




<< 商店街で君と握手!! 1-2 | ホーム | 次回作近日公開予定 >>


コメント

何だかハヤトがカワイソスw(´∀`;)
とぼけた従弟に、とぼけた特攻隊長ってww
ハヤトの威厳も何もないじゃないですか(笑)
まあ、それも彼の宿命と言うことですね!(違

ところで。
いつも読んでいて思うんですが、毎日更新だなんて自分には真似できません!(`・ω・´)
私なんて、もうネタ切れですよ…(つД`)ハウ…

>鬼ムチコさま

どもです(*^ー^)ノ

>何だかハヤトがカワイソスw(´∀`;)
>とぼけた従弟に、とぼけた特攻隊長ってww
かわいそうかしらwww ←自覚のない鬼
では鬼ムチコさんは味方してやってくださいね。だはは。
っていうか、あの気性のリュウジの側にいるのって、やっぱりクール一辺倒の子には務まらないような気がして。
解釈は人それぞれだと思いますけど。でもウチのはこんな子なんです。えへへ。

>いつも読んでいて思うんですが、毎日更新だなんて自分には真似できません!(`・ω・´)
いえいえ!!! 更新するのはコピペなので。飲み会の日以外はけっこういけるんですf(^ー^;
ノってるときにたくさん書いたのをストックしてあるだけなのですよ。

……というか、連載初期はこの倍の文字量を日々更新していた頃がありました。
いまは一区切り(40字x40行を3頁が基本)を2分割なんですけど、区切りごとにうpしてたんです。
あの頃は情熱あったなあ。だはは。

鬼ムチコさん、いいネタ持ってらっしゃるじゃないですか!!!
あのままぶっこんじゃってほしいのです(✿´∀`✿)
書いてればどうにか収束するものですし♪

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。