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夏祭夜話 3


 無事に友達と再会できたケイタが友達と手を取り合って喜ぶのを、リュウジをはじめオレたちはほほえましく見守っていた。

 「も~~~、どこ行ってたんだよ~~~」
 「どこ、って、ケイタが勝手にいなくなっちゃうから」
 「そんなことないよぅ。カズマこそ、気がついたらいなかったじゃんか」
 「え? おれはしばらく、どこにも行かないでケイタを待ってたのに」
 
 「まあまあ、いいじゃねか。無事にまた会えたんだしよ。ほら、仲直りだ」
 言い争い気味のチビたちの間に入って、リュウジは双方の手を握らせた。
 「な、ちゃんと手ぇつないで歩くんだぞ?」
 「うん!! リュウジ」
 ケイタは素直なよい子であった。

 「ケイタ、この兄ちゃんたちは?」
 オレたちの顔を見回して、ケイタの友達──カズマくんというらしい──が訊いた。カズマくんはケイタよりもすこし背の高い、するどい目をした賢そうな子だ。
 「あのね、こっちがハヤト。ぼくんちの近所の兄ちゃん。でね、こっちがリュウジと、ダイゴ兄ちゃんと、ノブオ兄ちゃんだよ」
 「ふうん。あ、兄ちゃんたち、ケイタがお世話になりました」
 と、カズマくんはオレたちに向かってぺこりと頭を下げる。

 「ははは、どういたしまして」
 「おう、礼儀正しいな、カズマは。偉いぞ」
 「あのね、カズマってね、強いしえらいんだよ、リュウジ」
 自分が褒められたかのように胸を張って、ケイタが言った。

 「わはは、それじゃケイタの自慢の友達だな!! よし、それじゃご褒美に俺たちが一緒に遊んでやろう。カズマ、何か食うか?」
 「それじゃあ、タコヤキ」
 「おし、タコヤキだな! ノブオ、行くぜ!!!」
 「兄貴、合点承知!!」
 オレのちいさな友達は、リュウジとノブオに連れられて、ふたたび人出の多い辺りに突入していった。

 「ああ、おい、だから待てってば」
 「ははは、リュウジもノブオも、あの子らと変わらんな、気持ちの上での若さが」
 「……要するにガキなんだよな」
 やれやれ、とダイゴと顔を見合わせてオレは苦笑いだ。

 さて、カズマくんのリクエストのタコヤキをはじめ、焼きそばやらかき氷やらをしこたま買いこんできたリュウジたち一同。
 オレたちは社殿の裏手に陣取って、縁日ならではの味わいに興じることにした。

 「さあ、食べましょう!!! ハイ、兄貴」
 「おう、ノブオご苦労。どうだ、タコヤキは旨いか? カズマ」
 「うん、おいしいです」
 「ね、ハヤト、こっちもおいしいよ!!」
 「お~、お好み焼きね。うん、サンキュ、ケイタ。ダイゴもどうだ?」
 「押忍」
 何とも言えない、これが夏の味ってのをオレたちはめいっぱい堪能した。

 食べながら、ケイタはオレたちのことをカズマくんに話しはじめた。
 「リュウジはすっごい強いんだよね」
 「俺か? ん~、まあ、弱くはねえかもな」
 ちょっと照れくさそうにリュウジはケイタに答えた。頷きながらカズマくんが聞いている。

 「それでね、ハヤトはすっごいかっこいいバイクに乗ってるんだよ。ね?」
 「ははは、褒めてくれるんだ? ケイタ」
 「うん!!! だってすっごいもん、ハヤトは」
 「なんか照れるな……」
 なんて、オレは頭を掻いてみる。

 「へえ、そうなんだ」
 「そうだよ、カズマ!! ハヤト、すごく速く走るんだよ!! ね、リュウジ?」
 「おう。ハヤトは鬼浜町の中じゃ最速だぜ!!!」
 「……ふうん」
 なぜだか上目遣いに、カズマくんはオレを見た。なんだかその視線に感じるものがあるような気が、オレにはしていたのだが。

 「でな、ケイタ、カズマ。こっちのダイゴとノブオもそうとう強いんだぜ!! いまから証拠を見せてやる」
 急に話題をリュウジが逸らせて、立ち上がる。
 「え、ホント?」
 「ああ。本当だぜ。ダイゴはな、金魚すくいじゃ右に出るものはいねえんだぜ。集中力が並じゃねから。な?」
 「押忍。最高記録は34匹だ」
 「わ~~~、スゴイ!!」
 ケイタが歓声をあげる。

 「それから、ノブオは、射的の名人なんだぜ?」
 「オス!! オレ、意外とスナイパーに憧れてるっス!!」
 「……すないぱ? なに?」
 「わはははは、まあ、難しいことはどうでもいいよな、カズマ。それじゃ一丁いっとくか!!! お前ら男を見せてやれや!!!」
 「押忍!!」

 そして今度は、オレたちは6人揃って賑わう境内へと特攻をしかけた。
 おそらく──今夜は向かうところ敵なし、だな。

テーマ : パチスロ - ジャンル : ギャンブル

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