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商店街で君と握手!! 4-1



 オレが乱入したせいで、なんだかんだと変更になってしまった鬼浜商店街主催の盆踊りの一環の、子供向けヒーローショー企画。
 魚屋の俊也さんと、それから白鳥先生にはヒーロー役での出演をとりつけたようだ。
 リュウジがそれぞれ電話で話したところ、俊也さんは「自分がヒーローって柄なんだろうか」とか言ってたようだけれど受け入れてくれて、白鳥先生は「華麗に舞うからそのつもりで」――なんて自信たっぷりだったとか。
 仮設舞台を担当する大工の棟梁さんも、「なんだなぁ。面倒なことを言い出すもんだ」なんて言いながらも楽しそうだったとはノブオの談。
 ポスター作成の仕事を請け負ったオレのいとこの亜由姉さんも、あれこれオレの意見――これはオレが勝手に注文つけたんだけど――を盛り込んでくれるみたいだ。あとでオレ個人に特別報酬を要求するとか脅かされたけど、それはそれでよしとするか。

 オレが企画に首を突っ込んでから3日が経った。
 今日は夕方、ダイゴの家の鬼浜寺に集合することになっている。リュウジからの招集で、それぞれの途中経過を報告し合うってことだそうだ。
 リュウジとノブオのヒーロー組は、検討中だと言っていた衣装を持ってくるんだろう。
 対する怪人組――ダイゴとオレもそれなりに準備を進めていたりして。
「おや、我が自慢の放蕩息子。お出かけかね?」
 現在午前9時。開店前の店先から外へ出ようとしたオレは親父に声をかけられる。
「うん。ちょっと出てくる」
「ほう。夏休み中のお前さんにしては早朝出発じゃないか。よくこんな時間に起きたな」
「まあね。っていうかほとんど寝てないし、オレ」
 そう返すと、親父は心底びっくりした顔でオレを見る。
「どうかしたのか、我が愛すべき息子よ。どこか悪いのか?」
「いや、夏休みの宿題があってさ。っていうか、オレってそんなに寝るキャラなのか?」
 オレの返事の最後のほうは、我が自慢の息子思いの親父殿の耳には入らなかったようだ。なんか知らないけど、外に出て空を見上げてる。
 オレはガレージの隅から自転車を引っ張り出しながら、肩をすくめてこう言った。
「親父。大丈夫だってば。いくら珍しくたって今日は雨なんか降らないって話だよ」
「おやおや、とか言いながらも今日に限って単車は留守番――これは確実に豪雨だな」
「……一応レインコート持っていくよ、オレ」

 リュウジの招集を前に、オレはこの企画のチームメイト・ダイゴとの打ち合わせがある。今日に限って自転車で出動なのはそのためだ。
 ダイゴの家に着くと、導かれて自転車を裏庭の木陰に乗り入れた。
 みずみずしい緑を誇る古木たちのつくる木洩れ陽に彩られるようにして、すでに駐めてあった自転車には、ダイゴ手ずからの装飾が施されている。
「へえ、すごいじゃん。本格的だ」
 紫色ベースの外装に覆われているダイゴの自転車は、もとは普通のどこにでもある荷台のついた自転車なんだ。
 プラモデル作るのが巧くて、いつかは単車も自分で外装してみたいと言っていたダイゴの、これは練習台ってとこなのかな。

「さすがだね。これ、ダイゴの単車に似せてある?」
「ああ。新しいデザインを急には思いつかなかったので。まだ試作段階だがな」
「試作って。いいじゃん、このままで」
「そうか? これは色を塗ったダンボールを切り貼りしただけのデモ品だが?」
「え、充分じゃない? 塗っただけって言っても、エアブラシとか使ってるだろ?」
「む――。実はハヤトのOKが出たらアクリル板で作り直そうかとも思っていたのだが」
「ええっ!! いや、そこまでしなくても大丈夫じゃないかな、なんて」
「そうか。ではせめて簡単に電飾くらいは仕込むとして……だな」
「で、電飾? ダイゴ、本気? って、オレの自転車もそうなる?」
「押忍。その程度の細工なら自信があるゆえ、ハヤトの愛車も俺に任せてもらえれば」
 オレに大真面目な顔で頷いたダイゴであった。洒落じゃないんだな。
「えっと。オレの自転車、本番までダイゴんとこに置かせてもらってもいい? さすがに家に乗って帰れそうにないから」




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コメント

公式で出てたダイゴの単車、カッコイイですよね~^^

って、ダンボールでのデモ品でどれだけ本格的に仕上がってるんですか!∑(゜Д゜;)
アクリル板で作り直した暁には……
それはそれはもう、とてつもなくハイカラな自転車ですね!
ハヤトが家に乗って帰れなくなる気持ち、どことなく分かる気がしますww

>鬼ムチコさま

どもです!!

ダイゴの単車、あれ、ごっついですよね~。
ほんとにプラモデルっぽいと思いましたわ。
ダイゴ、きっとああいうのを自分で作りたいんだろうな、とか勝手に頷きました。
ハヤトのも前のと違いますよね?

>ハヤトが家に乗って帰れなくなる気持ち、どことなく分かる気がしますww
ある意味試練です。だはは。
しかも電飾付き。想像すると腹痛いですな~ ←無責任

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