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商店街で君と握手!! 5-1



 盆明けを迎え、鬼浜町商店街企画の盆踊りまであと5日と迫っている。
 白鳥先生と魚屋の俊也さんの時間調整ができたということでオレたちも集合、ということになっていた。
 いつもは商店街の寄り合いに使っているのだという、酒屋さんちの奥座敷。リュウジが酒屋の赤ら顔のご主人に挨拶にひとつしただけでオレたちも快くそこに通された。
 勝手知ったる何とやらでリュウジが人数分のお茶を用意して、率先して手伝うノブオがそれを配ってくれて。そうしているうちに酒屋のご主人が水ようかんを差し入れてくれて。
 なるほどね。やっぱりリュウジはここらの顔なんだな、と妙に納得した次第。

 一息ついたあとに、リュウジがあらためて場を仕切りはじめた。
「話の大筋はもうわかってもらえてるよな? 白鳥くんもトシ兄も、忙しいのに悪いけどよろしく頼むぜ」
「ふふふ、リュウジ君。舞台は私達を輝かせるためにあるのだろう?」
「お、白鳥氏。自信たっぷりですな。俺なんかそんな器用なほうじゃないんで、それなりにどきどきだわ。舞台とか、そういう華やかな感じとは無縁だもんで」
「俊也氏、ご冗談。伺ったところによれば、アクション練習に余念がないとか?」
「うへ。知ってた。ああ、そう言えばあおい様にうっかり話したんだったか」
「ああっ――い、いや、な、なにもそういった意味合いでは……俊也氏っ!!」
 さっきまで余裕綽々で前髪を掻き上げていた白鳥先生が急にうろたえたのは、あおいさんの名前が出たせいだな。
 花屋のあおいさんは俊也さんの師匠であり、白鳥先生の想い人である女の人。
 鬼工生だったころの白鳥先生は、あおいさんに近しい立場の俊也さんを密かにライバル視していたらしいんだけど、それは恋愛とは無関係のいわば師弟関係だったという事実が最近わかったようで。それ以来、同じく教師志望のふたりは連帯感で繋がれているらしい、っていうのはノブオが仕入れてきた情報だった。

「まあまあ、いいから落ち着けっての、白鳥くん。トシ兄も気をつけろって。白鳥くんが熱しやすいのわかってるだろ? あおい姉ちゃんの話になると」
「悪かった、リュウジ。つーか、お前も大人びてきたなあ……ちと感動だな」
「いや、こちらこそ申し訳ない。大人げなかったようだね、リュウジ君、俊也氏」
「あはは。リュウジが大人びてて白鳥先生が大人げないのか」
「うん? 何か文句あるのか? ハヤト」
 いや別に――とか言い訳しようと構えたオレよりも、リュウジの拳骨がオレの頭上に到達するほうが早かったんだけどね。
「痛っ――てば」
「あ~あ。ハヤトさん。わかってるでしょうに。兄貴に楯突いたらどうなるか、って」
「押忍。しかしながらハヤトの場合は確信犯的に場をなごませる腹づもりかも知れぬし」
「わはは、なるほどな!!! ダイゴが言うとそんな風にも思えるのがすげえよな、ハヤト」
 リュウジは笑いながら、こんどはオレのこめかみあたりを軽く小突いた。やれやれ。

 オレの起こした台本草案をもとに、もうちょっと細かい話し合いがもたれることになる。
 場にいる全員の前にあるのがコピーで出回っているおおざっぱな台本で、それぞれ赤鉛筆をもってあれこれ書き入れたりしてる。ちょっとした会議の気分だ。
「そしたらま、俺はそのくだりで必殺技っぽいアクションとか出そうかな、と思ってだ。ちょっと練習してるんだな、リュウジ」
「おや、奇遇。私も似たようなことを考えていた、俊也氏」
「お。気が合いますな、白鳥氏」
「必殺技かっこいいっスね、俊也兄さんも白鳥センセも」
「どれ。ちょっと見せてくれや、ふたりとも」
 興味津々のノブオとリュウジが相次いで言う。
「や、ここじゃちょっと無理めだな。俺、バク転とか、そんなんだ」
「私もジャンプとターンの応用なので、ね」
 兄貴分ふたりは視線を交わしながら答えた。
「ああ、白鳥先生のはわかるね。先生、フィギュアスケートだもんな」
「押忍、ハヤト。して、俊也さんは体操選手か何かなのだろうか」
「や、俺はレスリング。その昔は細っこかったから、中学んときは体操部だったがな」
「へえ。がっちりしてるけど身軽なんだ。ヒーローショーにはぴったりかも」
「ですね、ハヤトさん。細身のわりに軽快アクション向きじゃない人もいますけどね~」
「ノブオ。それはオレに言ってるの?」
「オイ、ハヤト。あんまり絡むんじゃねえって。大して時間ねぇんだから」
 ……結局オレなのか。




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コメント

白鳥先生の必殺技は、華麗な舞い的なやつでお願いします!ww(違ww
でも、白鳥先生はそういう風なのが似合いそうです(´∀`)
そして密かに白バラが似合う気もww

ハヤトは…エ○ァで言う戦闘指揮官のポジションで良いんじゃないでしょうか?w
ほら、ハヤトって頭脳派ですしww

>鬼ムチコさま

ども~(・ω・)/
今日は会社から更新ですwww

>白鳥先生の必殺技は、華麗な舞い的なやつでお願いします!
おそらくかなり華麗ですとも!!!
白いバラもかなり似合うはずですとも!!!
花の似合うお兄さんって、わたしの周りにいないので想像が乏しいんですけどね。えへへ。

>ハヤトは…エ○ァで言う戦闘指揮官のポジションで良いんじゃないでしょうか?w
おお~!!! そういう発想ですか。ナルホド。
確かに、軽業よりはそっちのが似合いそうwww

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