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商店街で君と握手!! 5-2



 話が一段落すると、ヒーロー組は衣装合わせに入った。
 4人して、リュウジが手を加えたコスチュームを試着してた。
 衣装には、リュウジが縫いつけたんだというキャラクターに合った飾りがついていた。
 リュウジのは龍のワッペン、ノブオは本人がリュウジに懇願したとういハート型の刺繍、俊也さんのには魚の形のぬいぐるみ――クレーンゲームの景品だっていう話だ――、白鳥先生のはバラの造花だった。
 白鳥先生はそれを見て、当日できたら生花に変更したい、なんて言ってた。
 俊也さんはひたすらリュウジの手先の器用さに、半ば呆れてたのがおもしろかった。
 途中で脱線したりもしたけれど、コピーの台本には赤鉛筆の書き込みがたくさん入った。
 それを見るだけで何となく充足感にみちあふれるオレがいる。うん、やたらと楽しい。

 ふう――と息をついたオレにリュウジが矛先を向けた。
「よっしゃ。んじゃこんな感じでいけそうか? ハヤト」
「え、オレに訊く?」
「オウ!!! だって、これはお前の作品だろう? ハヤトが納得してるんなら成功するような気がするぜ、俺は」
「作品なんて、そんな大それたもんじゃないけど――でも、オレは満足。オレが子供の頃だったら確実に拍手喝采だな」
 リュウジの目をまっすぐ見て、オレは即答してた。けど思い直して追加発言。
「あ、違うな。子供の頃じゃなくてもさ、今これをデパートの屋上でやってても見入っちゃうかも。オレ」
「ずっと考えていたのだが、意外だね、ハヤト君。きみにこういう趣味と才能があったとは私には見抜けなかったよ」
「あはは、白鳥先生。大丈夫。オレもこんな趣味があったの、何年も忘れてたしね」
「白鳥くん、覚えといたほうがいいぜ。ハヤトってのは、こういうとぼけた奴なんだぜ!!!」
「……それでもって、リュウジとかノブオにつっこまれる体質なんだよな、オレって」
「だってしょうがねぇだろ、ハヤトだもんな!!!」
 わはははは、とリュウジは笑った。つられてみんなも笑った。気づいたら……オレも。

「白鳥氏。俺、思った。こんな小僧どもに囲まれて仕事するのが、やっぱ夢なんですな」
 笑いの最中に俊也さんが、なにげなく、といった雰囲気で言った。
「ああ、私もそうかもしれないと思っていたところ」
「奇遇――というよりはやっぱり似たもの同士かも、ですな。白鳥氏がこいつらと親交が深くなったように、実習中に俺に懐いてくれた奴もいたりするんですわ」
「確かに。そういう出会いがあると目標が定まるというのは一理あるね」
「えへへ。先生がた、来年は約束通りこっち戻ってきてくださいっスよ~」
 鼻の下をこすりながらノブオが言う。
「そうだな!!! とくに白鳥くんは、予行練習だもんな。まずは鬼浜町商店街の人間になるための。いや、練習ってか試験か?」
「試験なのか、リュウジ? それは白鳥先生も大変だな。今後採用試験もあるだろうに」
「あ、ダイゴ。それに卒業試験なんかもあるんじゃない? 大学の」
「うひゃ~。大変なんっスね、先生になるって。オレ、試験キライっス~」

「……ヤなこと言いますな、白鳥氏の未来の生徒共は」
 なんて、冗談めいた口調で俊也さんは白鳥先生に言ったけれども、白鳥先生はやけに緊張した面持ちを作っている。
「鬼浜町商店街の試験――私はこの試験が今後のどれよりも重責のような気がするよ」
「って、大袈裟な。そしたら白鳥氏。身の振り方に困ったら商店街の仕事を斡旋しますわ、ウチの魚屋。無試験でいいんで、いつでもどうぞ」
 それを聞いた白鳥先生は、いつもの陶酔気味のキャラを取り戻した模様。
「おお、それは助かる、俊也氏。滑り止めに合格していれば怖いものは皆無。よし諸君、明日の稽古には遅刻するんじゃないよ。ダイゴ君のところに10時、了解?」
「了解……って、なぁ。白鳥くん、やっぱ仕切るの巧いぜ。頑張って教師目指せ、な?」
「任せておいて欲しいね、リュウジ君。私は期待されると強いのだよ」
 未来の教え子候補のオレとしては、そしたら最大限に期待するのが最上の応援なのかな。



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コメント

4人お揃いのコスチューム…
絵に描いて見てみたいですね~(´∀`)カケマセンガw

リュウジに龍のワッペンは分かりますが、ノブオにハートが似合うのは何故でしょうねww
やっぱり、菩薩だからかしら:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

>鬼ムチコさま

どもです~!!!
レス遅くて&更新ほったらかしで失礼しました。

>絵に描いて見てみたいですね~(´∀`)カケマセンガw
ほんと~♪
わたしに絵テクがあったらよかったのになあ。と思います。
ん~、残念。

>ノブオにハートが似合うのは何故でしょうねww
だはははは。なんででしょうねwww
ごく自然にヴィジョンが沸いてきたんですわ。
イメージがピンクだからかなw





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