目次

過去の記事をまとめて表示できるようにしてみました。 【 】がついている項目をクリックすると、それぞれのタイトルの記事を一括でお読みいただけます。 【 】内の数字が若い順に古い記事となっております。 【 】内の冒頭数字が同じものはそれぞれ対になるおはなしです。

これまでのおはなし

全タイトルを表示

御来訪感謝

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

商店街で君と握手!! 7-1



 ヒーローショー本番まではあと3日。
 鬼浜寺で稽古のオレたちだけど、今日は午前中だけで切り上げることになった。なんでも午後から白鳥先生に用事があるんだそうだ。
 昼ぎりぎりまで、本日は初めての通し稽古をやってみた。
 懸案だったヒーローの登場シーンも多少変更されてて、今日のは本当にばっちりだった。
 時間いっぱいで白鳥先生と、ついでに俊也さんも一緒に帰っていった。俊也さんは早朝から店の仕入れに付き合ったから昼寝でもしよう、なんて言ってた。
 
 オレたち4人が残った鬼浜寺。厚かましくもダイゴの母上に振る舞ってもらった昼食のそうめんをいだたいてる。
 おいしい音を立てながら箸を進める最中、リュウジが訊いた。
「ハヤト、ノブオ。お前ら時間大丈夫か?」
「オレはできたら夕方前には帰りたい。親父に頼まれ事してる」
「ええと、オレは夜の開店からのシフトなんで、そのころまでは暇っス、兄貴」
「よっしゃ。そしたらたまには草取りやって帰ろうぜ!!! 短時間でもやらねえよりマシだよな、ダイゴ」
「いや、そう気を遣わんでも。皆忙しそうなのでな」
「いいや、これは気遣いじゃねえよ、ダイゴ。稽古場貸してもらってる料金だと思ってくれればいいぜ。なあ、ハヤト? ノブオもそう思うよな?」
「うん、賛成だ」
「もちろんっス、兄貴。オレがんばります!!」
「そうか。ならば遠慮なく頼もう。かえって済まんような気もするが」
「そんなことねえって。大体、ここ使わせてもらえてるのは結果的にはすげえ助かってるんだよな。ここは人目につかないんで、ネタバレの心配がねえから」
 リュウジの発言で思い出した。そうだ、ネタバレ云々の件があったんだよな。

 食事を終えたオレたちは、さっそく草取りにかかることになった。
 みんなして頭にタオルを巻いて、稽古着のままのTシャツとジャージで、鎌を持って。
 午後の陽射しはすごく強いけれど、寺の周囲には大木が植わっているので、その下あたりに来ると日陰のありがたみってのが身にしみる。
 独特の青い匂いと土の匂いをかぎながら、オレたちは肉体労働に勤しんだんだ。
 目に入った汗を拭おうと、Tシャツの袖のあたりでごしごしやってたところにリュウジの声が聞こえてきた。
「そうだ、ダイゴ。昨日の夕方、商店街へ来たか?」
「ああ、確かに通った。その時に告知ポスターを見たぞ、リュウジ」
「あ、ダイゴさんも見ました~? あれ見るだけで緊張するんっスよね、オレ」
「ノブオ、1枚持って帰ってたろ? 母ちゃんに見せるって。家でも緊張してるのか?」
「ウチでは母ちゃんたちの寝室に貼ってるみたいなんで、見ないから平気っス」
「そうか。まあ、そりゃいいんだが。で、ダイゴ。昨日トシ兄んとこへ寄ったか? 忘れ物でも届けたのか?」
「鬼浜鮮魚店か? いや、寄ってはおらんな。その前を通りはしたが」
「あれ? そうなんだ。じゃあ昨日のあの子たちは見間違いだったのか」
 そう言ってから、オレは昨日商店街で会った男の子たちによる怪人目撃談をダイゴとノブオに話して聞かせた。
 
「ふむ。前を通ったのを見たのだったら俺のことかも知れんがな」
「む~。もしかして、その子たち大袈裟に言っちゃったんでしょうか?」
「それはわからないけど。でもダイゴを見かけて即怪人って思うかな?」
「まあ、いいじゃねえか。とにかく当日までバレないようにしようぜ、ってことを俺は言いたいだけだ。昨日の子たちにダイゴが自分から怪人だって名乗ったんじゃなきゃ、それでいいぜ。正体がわからねえほうが面白いだろ?」
 リュウジが主張したいのは、あくまでそのことだったようだ。
「そうだね。ダイゴ、気をつけよう。オレも思ったんだけど、怪人だってわかったら子供たちに攻撃されるかもしれないし。当日もできる限り顔は隠さないと今後に支障が、ね」
「押忍。それは充分わきまえよう。何せ今日もそちら方面へのお遣いがあるので。商店街を通れなくなると非常に遠回りになってしまうゆえ」
 ダイゴはいつもよりもなお目を細めて笑って、そう言った。
「でも、オレたちは気をつけるとして、リュウジとかノブオは別にいいんじゃないの? ヒーローは人気者なんだから、そんなに隠さなくても。当日も最初は素顔なんだし」
「馬鹿言うなや、ハヤト。俺、人気者とかそういうの、向いてねえってのに」
 そうか。リュウジはどこか照れくさいんだな。なんだか口調がそれを語ってる。



<< 商店街で君と握手!! 7-2 | ホーム | 商店街で君と握手!! 6-2 >>


コメント

リュウジって、誰にでも好かれそうなタイプだと思います^^
女子を除いてですがww
あったかいオーラっていうか、リュウジと一緒にいると楽しそうですよね☆

鬼浜鮮魚店に寄ったのって…
私てっきり、ダイゴじゃなくてある人物かと思ってました^^;
……やっぱり、子供達が見たのはダイゴだったのかしら。
でも、ダイゴって怪人面ではないですよね…?(´∀`;)カワイソス

>鬼ムチコさま

どもどもです~♪

>あったかいオーラっていうか、リュウジと一緒にいると楽しそうですよね☆
ほんと、そう思いますよね。
なんで女の子に人気ないんだろう。不思議でしょうがないです。
……でも女の子に声かけられてもタジタジだろうから、いいのかwww

>でも、ダイゴって怪人面ではないですよね…?(´∀`;)カワイソス
たぶん怪人面じゃないとは思うんですけど(汗)
っていうか、そんな表現を用いることがどうかとも思ったんですよね ←言い訳w
でもでっかい兄ちゃん、やっぱ威圧感あるでしょうね、子供には ←言い訳www

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。