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若手強化計画 2


 「おい、ノブオ!! ちょっと来いや」
 「ん? あ、は~い、兄貴!!」
 「天宮、おまえも来たまえ」
 「何スか? 主将」
 そう呼ばれ両チームの1年生ふたりは、バーベキューの鉄板に入れた焼きそばをほぐす手をとめて駆け寄ってきた。

 リュウジの横にノブオが、簡易テーブルをはさんで対面に鬼工野球部の森園主将とエース・天宮くんとが陣取る体勢。
 そこでリュウジが切り出した。

 「なあノブオよ。お前さっき、俺に言ったよな? もっと強くなりてえって」
 「はい、兄貴。オレ、兄貴みたいに誰より強くなりたいっス」
 リュウジに問われ、ノブオは緊張した面持ちで答えた。

 「ときに天宮」
 「はい?」
 「おまえはどうだ? 愚連隊の若いのみたく、天宮も強くありたいのか?」
 「それは──そうです。主将」

 「では、決まりだな。リュウジ」
 1年生ふたりが幾分訝りながらではあるが答えるのを聞いて、森園主将は微笑んだ。
 「オウ!! じゃあさっそく手続きだぜ。ダイゴ、お前字、上手いよな? 悪い、これ書いてくれ。エントリー用紙だ」
 「押忍」
 言ってリュウジは、ダイゴに書類とボールペンを渡した。
 
 「ええと……兄貴? オレ、いったい何にエントリーするんスか?」
 急なやりとりに、当然のことのように不安な顔をノブオは見せる。
 「わはは、何だっていいじゃねえか? な、ノブオ!! お前が強くなるために必要な経験を俺がさせてやろうと思ってるだけのことだ。それに、同級のよしみの天宮が一緒なら、何も心配ねえだろ?」
 「え──天宮? なんか聞いてる?」
 「いや、何も……。主将?」
 「ふふふ。ノブオ君と天宮はね、これから試練を受けてひとまわり成長するのだ」
 ──あまり親切ではない森園主将の説明。当事者ふたりはさらに混乱した表情を見せた。

 「リュウジ、完成だ」
 「オウ、ダイゴご苦労。と、いけね、締め切りまであと30分じゃねえか。おい、ハヤト!! 書類はお前に頼めるか?」
 「オーライ。了解!!」
 そんなわけで、オレはエントリー用紙を受け取ってから、単車を置いてある駐輪場まで走っていった。
 だから、リュウジがノブオと天宮くんに何と説明したのかを知らない。
 うまく説得できてるといいんだけど……。
 
 浜の近くにあるビーチバレー実行委員会とやらのプレハブ小屋に書類を無事提出し終えたオレが学校まで戻ってみると、野球部の合宿打ち上げバーベキューはもう終わっていた。
 すっかり片づけも終了しており、リュウジひとりがオレを待って、藤棚の下のベンチに座っている。
 「お、ハヤトごくろう!!」
 「うん。無事手続き完了だ。で? ノブオはOKした?」
 オレはリュウジの横に腰掛けた。

 「ああ、まあな」
 リュウジはすこし眉間にしわを寄せる。
 「あはは、ゴネたんだ、ノブオ」
 「まあ、多少はな。でもよ、ノブオが俺の特訓を拒めるわけねえだろ?」
 「ごもっともです」
 
 「ところでリュウジ、なんでビーチバレーなんだ?」
 「なんで、と言われてもな。ほんの思いつきだ」
 笑い顔でリュウジは答えた。

 「こないだ浜を通りかかったときに看板見つけてな。面白そうじゃねえかと思って、資料をもらって読んだんだ。ルールとか書いてあるやつな。そしたら、こりゃノブオ向きだな、と」
 「どんなとこがノブオ向きなんだ?」
 「選手はたった2人のみ、しかも交代要員が使えないところだ。な、ハヤト。ノブオの奴があんな喧嘩っ早いのは、きっと俺らがうしろに付いてるからだと思わねえか?」
 「え──考えたこともなかったけど」
 言われてみればそうかもしれない。ノブオが争いに負ければ、誰かしらが加勢に行ったりするものだ。

 「正しい判断で、行けるときにだけでいい。『その時がきたら自分が決めてやる』っていう気持ちを育ててやったら、ノブオはもっと強くなるんじゃねえかなあ、ってこないだから思ってたんだ、俺は」
 リュウジは遠くを見ながらそう言った。
 「へ……え」
 
 なんか凄い、とオレは素直に思った。
 リュウジは真剣にノブオの成長を考えている。
 総隊長の称号はまったくもって伊達ではないのだと、改めて強く感じる。

 「そうだな。それはノブオのためになりそうだな」
 「だろ? だよな、ハヤト!!!」
 オレが賛同すると、リュウジはうれしそうな声を出した。リュウジは感情表現がストレートだな。

 笑顔のまま、リュウジはオレの顔をのぞき込む。
 「実はな、ハヤト。さっき森園とあんな話しをするまで、俺はノブオとハヤトで出場したらいいんじゃねえかと思ってたんだぜ」
 「え? オレ? 聞いてないって」
 「だって、言ってねえもん。ハヤト、出たかったか?」
 「い、いや、オレはちょっと……」
 オレ、あんまり球技は得意じゃない。もちろんリュウジもそれを承知だ。

 「だろう? だから俺はハヤトを出してみたかったんじゃねえか。たまにはカラダ張るのも必要だし。残念だったなあ」
 「え~と……オレ、天宮くんを応援しようっと」
 苦笑いでオレは言った。
 リュウジの心情に素直な表情は、残念な気持ちをもろに表している。
 やれやれ──危ないとこだったらしいな、オレ。

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コメント

およよ・・・
今度は本格スポーツですなぁw
もちろん▽ビキニで参戦ですよね?!
ハヤトじゃないのが残念(笑)

華丸おねーさまw
是非妹分にしてくだされm(_ _"m)
もち一緒にとっぷくきて写真撮影ですよね?!(笑)

ぶっこんできますか?

>>Tohkoさま
だはははは。ビキニ……ですか。やっぱり。

>是非妹分にしてくだされm(_ _"m)
うわ~い、よろこんで(*^o^)乂(^-^*)
本気で特攻服つくりますか?

↓ウチの近所の特攻服屋
http://www.aoki2.com/

考えることは同じ・・・?

ビーチバレーといったらやっぱり水着よね♪
・・と思ったらもうTohkoさんが妄想中(笑)
しかもビキニですかッ!

今日のうちのノブオは強かったですよ。
2回やられて菩薩降臨ッ!
私自身はボロ負けですが。

特攻服の背中には「天井上等」と入れてください・・

や、やはり……

>>ピノコさま
やはり水着ですか? 水着なんですか?
え~と、どうすっかな(笑)

ノブオはやるときはやりますよね~。
ピンク色背景の菩薩降臨、神々しいですわ♪

>特攻服の背中には「天井上等」と入れてください・・
だはははは!!! 
イイです、イイです。そのセンス (*^-^)b

ピノコさまも一緒にいかがですか? なんちって。

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